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初陣②


「カイトちゃんはこれから討伐クエストを受けるんだよ〜? まだ帰らないの〜!」


 討伐クエスト?

 何だかゲームみたいだな。


「なんだそれは?」


「あれ~討伐クエストを知らないの~? ……あ~そうか~! ピタにはギルドがないからクエストは全部私達が受けてるもんね~。聞くタイミングなんてないか~。えっとね~クエストっていうのは~危険性のあるお願い事みたいな感じかな~? 今ね~ゴラス高山に住み着いた魔物を討伐してほし~ってクエストを受けてるんだけどね~それをカイトちゃんにもお願いしようかな~って思ってるの~!」


「はあ!? 魔物を討伐する? なんで俺がそんなことしなきゃいけないんだよ?」

 

「そうよ、なんでカイトがそんなことをしなきゃならないの?」とライラも続く。


「そりゃだって~カイトちゃんを育てるのが私の仕事だし〜討伐クエストを受けてくれたら魔物も倒せてカイトちゃんも育つし~一石二鳥じゃん〜!」

「……あのね、コレットさん。私はシスターからカイトのことを怪我なく見守るようにと言われてるの。討伐クエストがなんなのかよく分からないけど、私達はこれで失礼します」


 一礼したライラは俺の手を取るとすたすたと歩き始めた。


「あ〜あ〜いいのかな〜? 今帰っちゃうと聖堂を差押えしちゃうよ〜? 聖堂がなくなったらシスター困っちゃうね〜」


 ピタっとライラは止まる。そして振り返り「それはどういうことですか?」と尋ねた。


「聖堂はね~シスターとの契約でピタが貸してるの〜。でもシスターは戦争で当分は帰ってこないでしょ~? じゃあその間は閉鎖しちゃおっかなーって考えてま~す! ライラちゃんは知ってた~? 建物はね~使った時より使わないほうが湿気で劣化しちゃうんだよ~」

 

「それなら大丈夫です。シスターが不在でも私が聖堂を運営しますので」

「それがね~だめなのよね~。契約主はシスターでしょ~? その使用人であるあなたに聖堂の維持を任せるほど私は愚かじゃないのよ~。聖堂を所有する側として、保全のためにシスターが戻るまで差押えま~す!」


「そんな……いきなりそんなこと言うなんてひどすぎませんか!?」


 その通りだ。

 こいつ……にこにこしながら聖堂を差押えるとか言いやがって、やることがえげつない。

 

 にこにこ顔のコレットに「お前、本気で言ってるのか? ちょっとひどくないか?」と尋ねる。

 

「ひどいのはそっちだよね〜? 昼間聖堂であんないざこざを起こしといてさ~! 私が知らないと思ってるの〜? ほんとなら反逆罪で投獄しちゃってもいいのよ~? わざわざ私の職権でヴァネッサちゃんとピーナツちゃんを解放してあげた優しさもすっと忘れてさ~。それでいて私のお願いには耳も貸さず、何事もなく帰らせてくださいっていうのは~それはちょっと虫がよすぎませんかって話です~」

 

「くっ……!」と、ライラは言葉を失う。

 

 聖堂で戦ってたことやっぱりバレてたんだ。

 くそ、どうしよう。

 できればシスターが戻るまで問題は起こさず大人しくしていたい。

 もちろん聖堂も差押えられたくない。


 だったらここはコレットに従っといたほうがいいのかもしれない。


「ライラ、俺は大丈夫だよ。だから……」

「だめよカイト! 私はシスターと約束したの。無事にカイトと待ってるって。カイトは戦えないのよ? なのに討伐クエストなんて行かせられないよ……!」

「ライラ……」


「ぶっぶ~!」とコレット。


「カイトちゃんはね~ライラちゃんが思ってるよりも強いよ〜。今はまだ発展途上だからライラちゃんの方が強いかもだけど〜それもすぐに追い抜かすくらいカイトちゃんは強くなるんだよね~」

「強くなる……? 何を言ってるの? そんなはず――」

「カイトちゃんはさっきね~皇女様に力を分け与えてもらったんだよね~!」

「……えっ? そうなの? カイト」


「ああ、うん。皇女様に強くしてもらったよ」


 ライラはしばらく俺を見た後、「どうしてそういうことを早く言わないの!? そのこと、シスターは知ってるんでしょうね!?」


「いや、知らないと思う。言うの忘れてました……ごめんなさい」と怒るライラに謝った。


「もう、これだからカイトは! ……でも、だからといってカイトに討伐クエストを受けさせるわけにはいきません」

「あらら~そうですか~。それなら聖堂は今日でおしまいだね~」

「……わかりました。ではこうしましょうコレットさん、カイトの代わりに私がその討伐クエストを受けます!」


 ライラはどっと構えた。


 確かにライラが俺の代わりに戦ってくれるなら問題はないか?

 上手くいけば聖堂の維持を認めてもらえるきっかけになるかもしれないし。


 シスターの責務は人に対しては攻撃できないが魔物に対しては攻撃できる。

 ライラの雷の魔法はそりゃもう威力はピカイチだからな。

 

「それじゃ意味がないんだよね〜。そもそもカイトちゃんを育てる理由で討伐クエストに参加させるんだから〜」とため息をつく。


 そしてコレットは手に持っている盆を見ながら、ぶつぶつと独り言を始めた。


 ……ん?

 あの盆になんか書いてあるのか?

 てかあの盆、いつも持ち歩いてるんだな。

 

「ま〜そ〜ゆ〜ことで〜カイトちゃんが討伐クエストを受けるのか、聖堂を差押えられるのか、よ~く考えて選んでね〜」と言い残し、コレットは城に戻っていった。



 結局、俺は討伐クエストを受けることにした。

 そのことを伝えるためライラと城に入る。

 衛兵に取り次ぎをお願いすると執務室まで案内された。

 中でコレットは多くの書類にハンコを押しまくっていた。


 俺はコレットに討伐クエストを受けると伝えた。

 それからライラの「私もついていく」という要望も、「保護者はいらないんだけどなあ。ま〜一度見てもらった方が理解は早いか」という感じで受け入れられた。

 

 コレットは時計を見ながら「集合は今から15分後に正面玄関ね~。詳細はその時に聞いてね~」

 

 俺は返事をして部屋を出ようとする。

 と、コレットに引き留められた。


「あ~! カイトちゃん待って~!」とコレットは席を外しこっちに来る。

 

「そういえば皇女様からどんな力をもらったのか気になってさ~。だから一度見せてよ~!」

「見せる?」

「うん。ほら~早く窓出して~」


 窓って……。

 おいおい、なんでコレットは俺の能力を知ってる?

 窓のことも能力のことも、俺はシスター達以外には誰にも言ってないのに……?

 

 それなのに、なんでコレットは知ってるんだ!?



面白い! 続きが読みたい!


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