シスター①
聖堂の扉をゆっくりと開けて中に入る。
すでにみんなはお祈りを捧げており、 俺は近くの空いた席にかけ込んだ。
前でお祈りをするシスターをちらっと見ると、うっすら開いたシスターの目と合ったので俺は口パクでごめんなさいと伝えた。
シスターのほっぺが膨らんでいくのがこの距離でも見える。
……やばい、怒らせてしまった……。
あとで謝ろう……。
数分間のお祈りの時間が終わり、訪問者はちりぢりに席を立った。
聖堂があるこの場所の近くにはピタ帝国が治める巨大な城下町があり、ここにくる来訪者の9割以上がピタからだ。
近くといっても徒歩では2時間以上はかかる距離。
なので毎日ピタから、こことピタとを往復する最大16人が乗れる大型馬車が出ている。
シスターとの個人相談の兼ね合いで、先に帰る者が馬車いっぱいになれば、その馬車だけがピタに帰るというシステムだ。
今日は4台来てたから、シスターの身が空くのは17時過ぎかな。……とりあえず、一旦家に帰るか。
帰宅した俺はとりあえず冷め切ったスープを飲み干し、メイドに切ってもらったケーキを食べ始める。
「カイト、私達のプレゼントは開けないのですか?」
「え? ああいや……あとでまとめて開けようかなって! ほら、一気に開けるとなんだかもったいない気がして! あはは……」
「確かにそうですね。ふふ。何とはいいませんが、大事に使ってくださいね」
「わかった! ありがとう」
……とは言ったものの、正直、ブラジャーの能力が気になりすぎてそれどころじゃないんだよな。……いっそ、メイドに聞いてみるか?
「ねえねえ」
「どうしたのカイト?」
って何言ってるんだ!?
冷静に考えろよ俺! まず、なんて言って話を切り出す? おっぱいを触らせてください? ばかかよ! そんなのただの変態じゃないか!
「あ、いや! ごめん、なんでもない!」
「そうですか……?」
メイドは首をかしげながらも拭き掃除に戻っていった。
どうしよう。これは困ったぞ……。
話の切り出しかたを考えなくては……。
俺は腕を組み考え始めた。
「あ、あの~、カイト?」
「……ん? どうしたの?」
「何をそんなに考えてるの?」
「いや、ちょっとね。いわゆる緊急事態ってやつだね」
「緊急事態……。それなら邪魔はできないけど、そろそろシスターが戻ってくるから夕飯の支度をしたくて。このケーキはもう下げてもいいかな?」
「……え?」
俺は時計を見る。
17時10分を回ったところだった。
えええええええ!?
うそ!? 待って!? 時間経つの早くない!?
まだなんにも思いついてないけど……!
「器用に座りながらお昼寝してたよ」
「そ、そんなぁ……」
だけど、起こしてよ~とは言えなかった。
……仕方ない、こうなればもうありのままを話そう。
能力を習得したから試させてほしいって。
なあに、あの窓を見せれば信じてくれるだろう。
覚悟は決まった。
シスターを待とう。
その後シスターが戻ると、まずはお祈りに遅れたことを謝る。
許しを得たところで、夕食前に話があるからと俺の部屋に呼び出した。
「どうしたの、カイト」
「あ、あのさシスター……」
「うん?」
「その……お、おっぱ……お、おっぱ……お、お、おおお、お、おおおおおおお」
「……おお?」
……だめだ落ち着け!
気持ちが前のめりすぎてる!!!
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