ヴァネッサ④
……試す価値しかない。
考えて導いた答えだもん。や、やましい気持ちだけじゃないからな!
……よし。
「1つ試したいことがあるんだけど、もう一度触ってもいいかな……?」
「……わかった。いいよ」
ヴァネッサは布団から出て座り直した。
……ああ……ヴァネッサのおっぱいは白くてきれいだ…………。
「あとカイト」
「な、なに?」
「必要以上に触るの禁止だからね」
「わかってるよ! それはちゃんと考えてる」
これは嘘じゃない。
ヴァネッサが感じやすい体質だから、早く終わらせようとしてるのはあるけど、決して必要以上に触ってるつもりはない。
ただ、結果的に全然ブラジャーが出ないから試行錯誤はしてる。
なので必要以上には触ってるけど……これはもう発動しない能力が悪い!
俺は悪くない!
「ならいいよ」
ヴァネッサが片腕をどけると、おっぱいがあらわになった。
「じゃ、じゃあ触るよ?」
「……うん」
おっぱいに触れた途端、ヴァネッサは声を出す。
……突起した部分だけなら、手のひらじゃなくて指でいいか。
よし、なぞってみるか。
スーっと。
「ひゃああっ、ああ!? カ、カイト!? 手つきが……変わっ……ひゃあっ!!」
「最低限に触ったほうがいいかなって……だから指で触ってるよ?」
「で、でも……その、ひゃぁっ! その触り方は……だめひゃあああっ!!!」
ヴァネッサはまたびくんと震えた。
とっさに手を引く。
「え? あ……ご、ごめん!」
ヴァネッサは後ろに倒れて、布団に包まる。
「もう、カイトのばかー!」
ばかって、ええ……。
手のひらだと触りすぎかなって思っただけなのに……。
「触り方がだめだよカイト! 絶対私のおっぱいで楽しんでるでしょ!? もうおこだよ~!」
丸まった布団が左右に揺れる。
「ごめんヴァネッサ……。でも楽しんではないよ!」
……少ししか。
いや、もうちょっとあったかも……。
「もー許さない。シスターに言いつけてやるもん」
「ごめんだって……もうちょっと考えて触ればよかったと反省してるから……」
やっぱりやりすぎてしまったか。
指で触るのがよくなかったのかも。
ばさっと布団が捲れる。
「許してほしい?」
「許してほしいです……」
「じゃあブラジャー出して」
「……頑張るよ」
とはいっても、まだ発動できない原因がわかったわけじゃない。
シスターの時と今とでは、何がどう違うのかわからない。
とりあえず突起のところは触れたし、一応スペルを唱えてみるか。
多分だめだろうけど。
「ブラジャーショーアップ」
すると、ちくわのように丸まった布団の上下からまばゆい光が漏れだした。
「うおおお来たああああ!?!?」
思わず声が出た。
ヴァネッサもまた、「えっ何!? まぶしいー!」
光が落ち着き、布団からヴァネッサが出てくる。
真っ白なブラジャーを着けて。
やった! 成功だ!!!
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