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カミタチによる踊り続ける狂想曲  作者: 狼狐幻風
第一章 始まりはいつもの所から
8/21

07 戦うということ

この物語は、後を少し考えて作られています。

意味が分からない描写があります。


軽い気持ちで読んでいってください?

 校庭に現れた火車を見ながら、美亜は刀を抜く。その目はとても冷えていた。

「では、次の基本の技…いえ、私の大切な技をお見せしましょう。どんな戦いも先手を取ることが重要です。『零式稲荷流 一ノ技 神速斬』覚悟」

  ダン ズバン

「ナンダト。ドウヤッテココニ」

 目にも止まらぬ速さで近づいた美亜は、火車に向かって、刀を振りぬいた。火車の背を切り裂き、刀は紅く染まる。美亜はその場で一回転しながら、さらに振りぬいていく。火車はそれを避けるため、一回距離を取るのだった。

「ウグ…ユダンシタ」

「ふぅ、招鵺さん…これが私の戦い方です。次は招鵺さんが戦ってください」

 そう言って、美亜は光になって消えてしまった。その奥では火車が笑みを浮かべて招鵺のことを見ていた。

(美亜は簡単そうに戦っていたけど、俺にできるのか)

「ククク、アノキツネハツヨイガオマエハヨワイ。ソレナノニマカセルトハ、ワラエテクルナ」

 そして、一瞬で距離を詰め、爪を思いっきり振ってきた。

(な、速い)

  ガキンッ

 奇跡的に妖刀で受け止められたが、前と同じように後ろへ弾かれてしまった。その隙を狙って火車が招鵺に迫る。

  ガンッ

「重い…けど、ハァッ」

「ナンダト、オシカエシタ」

「くらえ、『偽式稲荷流 一ノ技 神速斬』だぁ」

  ズバン

 美亜と違い、神速と言える程の速さではなかったが、招鵺はしっかりと火車の腹に叩き込むことができた。火車は逃げようとするが、二度も斬られたからか、足取りは遅く招鵺でも十分に追いつくことができた。

  チャキ

「トドメヲサスノカ」

 無防備な背中に向かって、妖刀を振り下ろそうとする招鵺に対して、火車は質問を投げかけた。招鵺は当然のことを言うように言った。

「あぁ、そうだ」

 招鵺は妖刀を握りしめ一歩踏み込んだ時、それは聞こえた。聞こえてしまった。

「ナラオマエハ、ヒトゴロシナラヌ『アヤカシゴロシ』だな」

  ザンッ


  ザクッ

「コロサナイノカ」

 振り下ろした妖刀は、火車のすぐそばに突き刺さっていた。招鵺は何も言えずにいた。

(俺は妖怪といっても、生き物を殺そうとしていたのか)

 火車に言われ、自分が何をしようとしているかを考えさせられた招鵺は、しばらくボーッとしていた。

  ポツ ポツ ザァー

 しばらくして、辺りを見ると火車はいなくなっていた。改めて妖刀を見ると、もう元の色に戻っていた。

(俺はどうするべきだったんだ。どっちが正しかったんだ)

 一人で考えても答えは出なかった。


 物語は動く それが裏でも

  チャ チャ チャ チャ

「ハァ、ハァ、ハァ。ココマデクレバイイダロウ」

 黄色い空の下、一匹の妖怪が走っていた。その体には斬られた跡があり、荷台を必死に引いているようだった。

「ツイタ。シツレイシマス」

「……」

 妖怪は大きな建物に入ると、ある妖怪の前に座った。

「ヤツユサマ、ヒトツハナシガ」

「黙れ。そして、動くな。私は言ったはずだ、次はないと」

 夜露という名の妖怪は、腰から刀を抜くと、それを火車に向ける。目はとても冷えていた。

「そもそもなぜ失敗する。私はただ、綺麗な人間を連れてこいと言っただけだ。なのに、なぜ戦った」

「ソレハ、ネラッタオトコニホカノヨウカイガ」

  ズバン

「ほかの妖怪だと。馬鹿にしているのか」

 火車の言葉を聞いた夜露は、刀を横に振るった。どうやら、ここら辺の現実世界は『夜露』の縄張りらしい。

「もういい、とりあえず死ね」

「マッテクダサイ。アイテハ」

 夜露が刀を振り上げ、そしてあと少しで着られるという時

「イナリリュウノツカイテデシタ」

  ブォン

 刀は空中で止まった。

「今、なんて言った。稲荷流だと言ったか」

「ハ、ハイ。ミアハトイモノハ、レイシキイナリリュウトイイマシタ」

 夜露は刀をしまうと少し考えだした。そして、紅い鈴を鳴らした。

  ガラッ

「紅月、お前の技の流派は何だったか」

「私のですか。私は『紅月稲荷流』を使っていますが…」

「そうか…」

 また、夜露は考え始め、立ち上がりどこかへ行った。そして、戻ってくると、手には一本の瓶があった。中身は赤い液体のようだ。

「火車、お前に新しい役目を与える。これを使いその人間と妖怪に関われ」

「それは、『昇華の霊薬』。なぜそれを火車に」

 火車はその瓶の中身を飲み干すと、突然苦しみだし、姿が変わっていった。

「私の予想が正しければ、無録が動き出したのだろう」

「なぜ、無録と分かるのですか」

 姿が変わった火車は、猫の耳と尻尾が付いた赤い髪の女の子になっていた。

「火車が戦った妖怪は『美亜』という名で『零式稲荷流』を使ったそうだ。美亜だ…お前はよく知っているだろう」

「まさか…紅月美亜」

 火車は姿が変わったことに驚きながらも、幻術で耳と尻尾を隠そうとしていた。

「さて、火車改め『日車火帆』。お前は美亜と関係を持ち情報を集めろ。霊薬をつかったんだ。デキルヨナ」

「はい、火帆は今度こそ成功させます。だから」

「分かっている。ただ、本当にツギハナイゾ」


 裏は裏で動く もちろん表も

「俺は、もっと知らないといけない。世界も俺自身のことも」

戦いは何かを巡って引き起こる

それが無関係なことからでも

次回、カミタチによる踊り続ける狂想曲「招鵺で守り手だ」待っていてください。

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