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カミタチによる踊り続ける狂想曲  作者: 狼狐幻風
第二章 真っ赤に燃えるその炎
11/21

00 赤い髪と白い布

この物語は、後を少し考えて作られています。

意味が分からない描写があります。どこかずれているかもしれません。


軽い気持ちで読んでいってください。

 学校の廊下を二人の人が歩いていた。片方は背が低く茶髪で、もう片方は背が高く赤髪だった。

「えっと…本当に五郎君達と一緒でいいんですね。先生心配ですよ」

 茶髪の先生が赤髪の女の子に心配そうに言う。

「大丈夫です。火帆は頭いいので」

 それに対し、赤髪の火帆は大丈夫と返す。何も知らない人から見れば、姉妹に見える身長差だった。


  ガラガラガラ

「全員注目」

 朝、五郎達と双六をしていると、突然雫先生が入ってきた。そして後ろから、見覚えのあるような赤髪の女の子が入ってきた。

(美亜、なんか見覚えないか)

『確かに…最近見た気がしますが…誰でしょうか…』

「これから皆さんと一緒に生活していく、『日車火帆』さんです。仲良くしてくださいね」

「火帆です。よろしくお願いします」

 赤い髪の火帆はお辞儀をすると、俺のことをじっと見てきた。どうしようかと迷っていると先生は教室から出ていこうとし、

「じゃあ、先生は焼肉早食いチャレンジに行ってくるので。五郎君後はお願いしますね」

 先生は、いつも通りどこかへいってしまった。先生が見えなくなると、五郎は立ち上がり薄紫のお守りを火帆に投げつけた。

  ブゥン

「ミャッ。なにする気、です。火帆に問題ありましたか」

「そうだよ、五郎君行き成り失礼だよ。音は音だよ」

「すみません。何故か投げたほうがいい気がしまして。僕は無敵ヶ原五郎といいます。こっちの…うるさいのは鳴宮音。あっちで双六をやっているのが、時雨招鵺君です」

「よろしく、火帆」

 俺達は自己紹介をすると、また双六をし始めた。もともと四人でやる双六を、美亜を入れてやっていたので、美亜の代わりに火帆が進める形となった。

「よし、これでどうだ」

「まだまだですね」

「うーん、ここだぁ」

「えっと、サイコロを振るとは…」

 気が付けば、四人で仲良く遊ぶだけになってしまったが、それはそれで楽しい一日となった。


 そして、夕方…

  キーンコーンカーンコーン

「む、そろそろ帰る」

「そうだな、片付けは俺がやっとくから、帰っていいぞ」

 俺は、今日使った双六版を片付け始める。その時、火帆が近づき何かを俺のポケットに入れた。

「また、後で、です」

「火帆ちゃん、後でじゃなくて明日だよ」

 片付けが終わり無録神社に向かおうと、学校前の神社の鳥居に向かうと、そこにあるはずの物が無かった。念のため場所を間違えていないか確認したがやはり見つからなかった。

(おかしい、ここに貼ってあった御札がない。剥がされたのか)

『いいえ、そんなはずありません。一応隠蔽の御札を張っておいたのですが…』

 俺達は美亜に教えられた通りに色々な場所の鳥居に御札を張り付けていた。それは、鳥居回廊の出入り口を増やすためだ。しかし、その御札が剥がされていた。

  ザクッ ザクッ ザクッ

 後ろから近づいてくる足音が聞こえたため、振り向くと、そこには白い装束を着た怪しい男がいた。顔は白い布で隠され見えなかったが、関わってはいけないと感じた。

「おや、貴方は…」

「ん、誰だ。なんかお坊さんではなさそうだけど」

 そういうと、男は胸元から二枚の御札を取り出した。それは、前に貼った御札だった。

「これに見覚えありますか」

『招鵺さん、逃げてください。あれは』

「見覚え無いな。なんだ、この神社の御札じゃないのか」

 そう言って、俺は素早く立ち去ろうとした。しかし、男の隣を通った瞬間

「…妖の臭いがする。貴様、妖怪だな」

  ブゥン バッ

 男は別の御札を投げつけてきた。俺はとっさに横へ飛ぶと、そのまま美亜の御札を取り出した。

「お前何者だ。ただのヤバい人ってわけじゃなさそうだな」

 俺はいつでも御札を投げられるように構える。すると、男は笑い出し、手に大量の御札を取り出した。

「私達を知らないとは。私達は『卦拍楼』、妖怪を滅ぼし新世界を創る者だ。消えろ野良妖怪『二十三式 除霊結界』」

 男によって投げられた御札は、俺を囲むように回りだした。そして、一斉に迫ってくる。それら全てに除霊の力が封じられていた。

「くそ、『火炎符 火柱』。立ち昇れ」

 美亜の御札を叩き付け、上から迫る御札を焼き払い、俺は上へ逃げた。

「甘いわ、『追二十三式 除霊結界』」

 しかし、さらに男の手から御札を投げられ、また囲われてしまった。

(駄目だ、避けきれない)

 俺は目を閉じ衝撃に備えようとした瞬間、ポケットの何かが熱くなった。そこには見覚えのないメモ紙が入っていた。

(これは火帆の)

『これって、転移符。なんでこんなものが』

 俺はポケットから出た炎に包まれ、その場から消えた。

「仕留め損なったか…」


「ね、美味しいでしょ」

「はふ、ほふ、美味しい」

 招鵺を除く三人は、音の実家である定食屋でお菓子を食べていた。

「あらあら、新しい友達かい」

「うん、火帆ちゃんって言うの」

 それを店の常連客達は、温かい目で見守っていた。しばらくして、客がいなくなった時にそれは起こった。

「それで、日車さんはどうしてこの街に」

「それは、火帆の…ん、転移符、起動した」

  ボゥ ドサッ ボフン

「いってぇ、ここどこだ」

「え、招君と美亜ちゃん。今どうやって現れたの」

「さっきのは危なかったですね。さて、日車火帆さん。貴女、一体何者ですか」

 火帆が渡した転移符によって助かった招鵺達。それは同時に、火帆がただの人ではないと明かすことになった。

新しい陣営『卦拍楼』という存在とは何か

死にかける招鵺を助けた火帆は何者なのか

次回、カミタチによる踊り続ける狂想曲「無月が昇る」すぐ書こうか。

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