第89話 ポポの意思
コハクが渡された本を読む為に、集中できそうな場所を探しに避難所を抜けてどこかに見送った後、分かれた裕司は加奈達の所へと向かった。
「やだ、ボクも一緒に加奈達と一緒に戦う。一緒がいい」
けれど、そこではだだをこねるポポと、それを見て困った様になだめ続ける加奈の姿があった。
「えっと、どうしたの加奈ちゃん」
加奈に尋ねてみれば、そうなった原因の説明が返って来る。
「実は……あまりにもポポが質問してくるので、つい口を滑らせてしまったのですわ。それで、私達がアルケミストで色々やった事を聞いたポポは自分も戦いたいって言って聞かなくて」
「ええっ、そんなの駄目だよ。危ないよ!」
慌てて裕司はポポに言い聞かせる。
今回は皆怪我一つ負わずに帰ってこれたが、次はどうなるか分からない。
コハクの様子を考えれば、まだ危ない場所に行かなければならない事はあるだろう。
そんな所に戦う術を持っていないコハクを連れて行くなど、考えられなかった。
だから裕司は、精一杯危険を伝えようと口を開く。
「痛い目にあうかもしれないし、嫌な目にもたくさんあうかもしれないんだよ」
「ボク、それでもいいもん。ユージ達が頑張ってるのに一人で何もしないなんてやだよ」
ポポはまるで聞かないようだった。
「うーん、困ったなぁ」




