第81話 治癒の魔法
そこには裕司達が心配で追ってきてしまったポポの姿があった。
「ポポちゃん!」
驚きに目を見張っていれば、ポポは得意の歌声を披露している所だった。
するとみるみる兵士達の怪我が治っていく。
「あ、コハク! ユージ、カナ!」
気が付いたポポが走り寄ってくる。
今見た景色は一体どういう事なのだろうと、首をひねりながら心配してくるポポに謝っていると、コハクが説明した。
「ポポはやっぱりアルカディアだったのね、能力は歌で他人の怪我を治す事だったのよ」
「そうだったんだ」
「ジャッジメント達の言う通りだったんですのね」
見回して気が付く、ジャッジメント達はどうだか分からなかったが、兵士達にはポポのおかげもあって、取り返しのつかない怪我をした人はいないようだった。
「クレハさん、早く元にもどしてあげたいけど」
「方法があるのかどうかですわね。コハク、どうですの?」
「調べてみないと分からないわ」
つまり、コハクの知識にはないので、今すぐに行動する事は出来ないようだった。
クレハの意識はまだかろうじて残っているかもしれないと、そう裕司はおもった。
けれど、と遠くで未だ暴れ続ける悪魔の姿を見て裕司は思う。
(僕達、これからどうすればいいんだろう。クレハさんを元に戻す方法があればいいんだけど……)




