第68話 大清掃
三日の期間が過ぎて、とうとう果たし状に記されていた日がやってきてしまった。
ジャッジメント達の姿はまだない。
危険を考えてあらかじめアルケミストの町の住人達は、クレハの指示で近隣の町々や村々に避難させてある。
ジャッジメントやアルカディアの存在をほとんど知らなかった人達からは、疑問の声や不満が尽きなかったが、クレハが強硬に非難すべきだと主張し続けたからだ。
今町の中に人の気配はほとんどない。
あるのは戦える兵士達のものばかりだった。
だが、相手の狙いを考えると、無事で済むはずがないだろう。
果たし状があるのでジャッジメントは必ずアルケミストには来る。
だが、にんげんとアルカミレスを根絶やしにしたいと考える彼らが、町にやって来た時に人がいない事を知ったらどんな行動に出るのは未知数だった。
町の入り口や外周には多くの兵士達が見張りについている。
太陽が天高く昇った頃、ジャッジメントらしき集団がアルケミストの町に現れた。
何人もの少年少女を含むその集団の先頭にいる男、サイードは兵士達に向かって戦線布告の声を上げる。
「これより大清掃を行う。我々に慈悲を請おうなどと思うな、これは正当なる報復、復讐だ。こちらから歩み寄る事は何もない。定められた死の運命を前にして、ただ立ちふさがった事を後悔するがいい!」
互いが杖や武器を構え、守るべきものの為に衝突する。
そうして、戦いの幕は切って落とされた。




