第53話 屋台
コハクにもらったお金を握りしめながら、裕司は良い匂いがする出店へと近づいていく。
人の行きかう道(屋内だから廊下?)に作られた出店からは、熱々の湯気があがっていて、温かくて美味しそうな匂いが漂っていた。
「わぁ、すっごくおいしそう。ユージ。これにしようよ」
「そうだね。これならコハクちゃん達も喜んでくれそう」
「へい、らっしゃい! 何だい? ウチの熱々の包み肉焼き買ってってくれるのかい?」
近くへ行けば、店主らしい男がこちらへ声をかけてくる。
裕司は、人数分の注文を頼んだ。
「えっと、はい。四人分お願いします」
「まいど!」
出店の屋台を眺めていると、熱々の鉄板の上で餃子のような形の食べ物が並んでいた。
眺めていると、店主の男が話しかけてくる。
「そうだ、坊主達。射的のゲームをやってかないかい? 隣にある射的屋でいい得点を出したら、もう一つオマケしてやるけどどうだ?」
「射的のゲーム!? どんなの? ねぇねぇユージ、やってみようよ。ボクもやりたい!」
包み肉焼きというものができるのには時間がかかりそうだったので、裕司は了承した。
お昼を狩って来るようにとわたされたお金だが、何よりポポが凄く興味津々だったので、断れなかったのだ。
「うーん。じゃあ、一回だけなら……」




