第50話 召喚獣
放任主義についてをコハクと加奈が、世の中に満ちているたくさんの不思議についてを裕司とポポが話していると、その近くを中心に小さな生き物が通りかかった。
ポポが歓声を上げる。
「わぁー、すごい。あれトカゲ? 火を噴いてるよ! それにこの間見たのより大きいね」
体長三十センチくらいのトカゲが、開いた口から火を吐きながら歩いていた。
それを見たコハクが説明する。
「ああ、あれは召喚獣ね」
「しょうかんじゅー?」
「裕司や加奈達の代わりになるはずだった奴等よ……」
「???」
理解できなかったらしいポポは首を傾げるのみだ。
「あんたにはまだ早い話よね、異世界うんぬんについては。召喚獣っていうのは、どっか別の所から連れて来た話し相手だとか友達だとかって事よ」
「そっか、お友達なんだ」
生まれたばかりのポポに専門的な説明しても意味が分からないだけだろうと思ったコハクは、大分はしょった話をした。
ポポは遠ざかっていくトカゲのような姿をした召喚獣を見つめながら、感心したように頷いている。
「お話できるお友達呼べたら、寂しい時も一人じゃなくなって良いね」
「そうね」
コハクはそんなポポの言葉に複雑そうな表情をしながら、相槌を打っている。
ラシェータとナジェルに言われた事を思い出しているのかもしれなかった。
(そういえば今まで忘れてたけど、コハクちゃんってもしかして本当に寂しかったのかな。聞いても多分教えてくれないだろうけど、僕達がこの世界に来ちゃったのって、本当のところはどうなんだろう)




