第48話 カステル・キャッスル
大きなお城と、それを囲ういくつもの門。
裕司達がやって来たのは、大昔に別のどこかの町と争いをしたというらしい町、カステル・キャッスルはお城の中にできた町だった。
町一つがまるまる入ってしまう様なその建物の中には、学校や図書館や病院、工場や普通の家などが、いくつも入っている。
「建物の中に建物があるなんて変な感じだね」
そんな町へと訪れた裕司は、興味深そうにあちこちを眺めていた。
「うん、すごいね。ボク、こんなに建物が大きいの初めて見たよ。他にもこんなお城がたくさんあるのかな」
生まれたばかりのポポにとっては目新しい物ばかりなのだろう。目を輝かせて周囲の景色に夢中になっている。
「ポポ、よそ見をしていては転んでしまいますわよ。足元や人にぶつからないように注意してくださいな。コハクも何か言ってほしいですわ」
そんなポポに注意をする加奈は、町に入った一瞬だけ驚いたものの、今は冷静だった。
「子供なんて、放っておけば何とかなるわよ。そんなに過保護に見てなくたって平気でしょ?」
「コハクの家庭は放任主義だったんですわね、何となく分かってましたけど」
コハクは一度この町にも来た事があるのか、ポポの事にも特にどちらも興味なしと言った様子で、ひたすら先へと歩いている。
「っていうか、ホウニンシュギって何よ? あんた達の世界の言葉?」
「あら、こちらにはありませんのね。貴方の言った「勝手に育った」が現実にいる家庭ですわ」
「それ、怒ればいいの? それとも喜べばいいの?」




