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アルカディアの魔法使い  作者: 仲仁へび
第四章

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第33話 暇つぶしを探して



 向かうべき次の町は、あらかじめ決まっている。

 医療の町ホワイトエールのだ。


 野を超え、山を越え、ちょっとした谷などもある気ながら町を目指した。


 けれど、もう少しで着くというところで、暇になっただろうコハクが意地の悪い顔になって、階段話をし始めた。


「ホワイト・エールは医療の発展した町だから、病院がたくさんあるの。あんた達の世界にも、そういう話くらいはあるんでしょ?」

「そういう話?」

「でる、話よ」


 何が出る話なのか分からないでいる裕司に、コハクは口の端を更に吊り上げて告げた。


「幽霊に決まってるじゃない」

「ひっ」


 裕司は思わず悲鳴を上げて、加奈の後ろに移動。

 そして、精一杯聞こえないように耳を手で押さえている。

 お化けや心霊現象の類いの話が苦手な裕司には、それは耳を耳を塞がずにはいられない話だった。


 それを見たポポは不思議そうに、コハクは呆れたような表情になる。


「どーしたの? ユージ。顔が真っ青だよ。体も震えてる。風邪なの? 変だよ」

「気にしなくても良いわよ、ポポ。そこにいるのは病人でも影人でもない、ただの臆病だから。まったく、男なのに情けないわね」


 暇つぶしである怪談話が出来ないと見たコハクは、幻滅した様子でつまらなさそうにそう言う。

 対して、加奈は特に気を悪くした様子はなくコハクの言葉に言い返した。



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