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アルカディアの魔法使い  作者: 仲仁へび
第三章

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第28話 アルカミレスの誕生



 夜も深まって来た頃。

 野ざらしで野宿するわけにもいかず、そろそろその場を離れようとした時だった。


 近くにあったマザー・ツリーが淡く光輝いた。


「コハクちゃん、これって!」

「生まれるわ! 新しいアルカミレスが」

「驚きましたわ。本当に木から命が生まれるんですのね」


 喋っている間にも、光はどんどん強くなってきている。


 マザー・ツリーがこれ以上ないくらいに強烈に光ると、その光が弾けるように一瞬強くなって、木の表面がゆっくりと左右に開いていった。


 それは幼虫をくるんだ繭が……、雛を包んでいた卵が……、自らの意思でその身を開いていくような、そんな光景を連想させるものだった。


 やがて開かれる木の内部。

 中から現れたのは小さな女の子だった。

 裕司達より、少し年下くらいの少女だ。


「ん……」


 もぞもぞと動き木の中にいた少女は目を開け、焦点の定まらない瞳を裕司達へと向ける。


 ごしごし目をこすった後、少女は自ら木の中から出て来て、そして伸びをした。


「くぅー」


 一見して、どこも悪くなさそうな少女。

 枯れ木の状態は影響しなかったようだ。


 そして、目いっぱい体を伸ばした少女だが、この世界へと生まれ落ちた数秒後に、眠気に抗いきれなかったようだ。


「もうひと眠り……。むにゃ」


 そう言って、その場に横になって丸くなってしまった。

 後に聞こえたのはとても健やかそうな寝息。


「すぅ、すぅ」


 息を呑んで見守っていた裕司達は、反応に困って互いの顔を見合わせた。

 その後で、やはり一番先に声を上げたのはコハクだった。


「って、起きなさいよ。もう充分今までに寝てるでしょ!」



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