第20話 異世界での戦闘
裕司は盾を構えて、追加で取り出したのは銃だった。
元の世界で作ったプラモデルの改造銃だ。
元の世界で武器を手に入れるのも持ち歩くのも一苦労なので、自分で作り出した護身用の武器だった。
「えいっ、この!」
ダン! ダン! ダン!
裕司が狙いをつけて撃った銃弾はハイドウルフに全部命中。
市販の物より威力の強められた銃弾が、敵を撃ち据える。
ハイドウルフはまたたくまに数を減らしていった。
「今度は私の番ですわ」
だが、裕司の銃撃に晒されなかった狼達もいる。
それらには、昆を手にした加奈が走り、猛打を加えていった。
「せいっ!」
遠心力ののった武器の殴打によって軽々と吹っ飛ばされたハイドウルフを、裕司が銃によってしとめる。
あっという間に、気絶した狼の群れが出来上がった。
その光景を見たコハクは、唖然としていた。
「アンタ達、戦闘慣れ充分してるじゃないの」
「普通ですわ。それよりこの狼さん達どうしますの?」
「殺しちゃうのは可哀そうだなって僕は思うけど」
裕司が倒れた狼達に視線を向けながらそう言うと、コハクは呆れたような目になるが、同じ意見ではあったようだった。
「そいつらは……。命令されただけなんだし、放っておきましょう」
その意見に裕司はほっとする。
(僕の考え甘いのかもしれないけど、でもなるべくならやっぱり生き物は殺したくないな。どうしてもしなきゃいけない時はあるんだろうけど。でも今は……)




