第4話 騎士への夢
剣技はそのうちキラスを時折倒すほどの力にまでなっていた。
「カイル。お前、強くなったな」
「キラスさんのおかけですよ」
能力の熟練度も上がってきてるはずだ。そろそろ能力が変化しないかな。と、カイルもキラスも期待していた。
ある日、村に1人の女性が現れた。
その女性は村の村長と何やら話していた。なんだろ。あの人。
村長と話が終わったらしく、女性は村の宿に向かって言った。
そして、村長は皆に明日、大切な演説が行われるから来て欲しい。とのこと。演説かぁ、重苦しいなぁ。行くけども。
翌日
朝起きて支度し、演説広場へ向かったら既に村人が並んでいた。そして、台の上には昨日の女性。今見たら結構可愛い。良き。
「みなさん。おはようございます。朝早くから呼び出してしまい、申し訳ございません。」
観客からは「いいよーいいよー」といった、声が上がってきた。さすがみんな、やさしいな。俺も言っておくか。
「ありがとうございます。では、演説をさせて頂きます。まず、私の名前は アルカ です。王都で、騎士をさせて頂いてます。」
ほえぇ。あんな可愛い子も騎士なのか。
みんなが顔を見合い、驚いている。
「実は最近、騎士の退職が相次いでます。そこで今、騎士を募集するために演説をさせて頂いてます。」
なるほど。俺だけでなく、村のみんなも理解が していた。
最近は問題になっていたことだ。よく、話を聞いていたが、募集するほどまでなのか。
「私はこの村にあと3日ほど泊まる予定です。騎士になりたい、とお思いの方は私まで教えてください。共に我が国の人々を私たちの手で助けましょう。ご清聴ありがとうございました。」
拍手が大きくなった。
アルカも満足なのか笑顔だ。
そして、カイルはこの時、心に決心をしていた。
「…騎士になってやる」
カイルはその日の剣技の練習が終わるとすぐに
アルカの泊まっている宿に向かった。
「…コンコン」
「あっ、どうぞ」
「失礼します」
「こんにちわ。あなたは騎士の募集の件ですか?」
「はい。」
「それではまず、自己紹介をお願いします」
「名前はカイルっていいます。年は15です少し前から剣技を練習してます。」
「カイルさんね。ありがとう。ちなみに能力って何かな」
「自分の能力は【無傷】です。」
「【無傷】…かぁ。なかなか、面白そうな能力だね。」
「ありがとうございます。」
そんな会話が続き自分は今度、王都へ向かうことになった。
そう、騎士になるかもしれないのだ。
まだかと思いながら今日は眠った。