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2 チェンバロ

 金東から遠い金東へと夜明けが訪れを告げるとき、まだ、世界は始まりを告げることしない。ブラザー=グロリアは眠っていた。昼の光よりも眩しく、夜の闇よりも昏い、その止まった鏡の間に、いらっしゃる、ブラザー=グロリア。

 

  乙女、耀け、主よ、汝を愛せ。

  己は云おう、鏡が砕けた、砕けた。


 シスター=キリエが椅子に座り、ブラザー=グロリアはチェンバロを弾いていた。大バッハの曲だった。弾き終わった瞬間、シスター=キリエが拍手をしていた。

「ブラザー=グロリアのチェンバロはいつも私を哀しませます。そんな哀しい瞳をしないでください」

 その音は在りし日に油を注がれた慈しみの音だった。

まだ朝は遠い。


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