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最終話『?』
あれから何年、何十年。
寒椿はまだその街にあり、その根元に佇む青年は街を眺めていた。
空色の髪をした少女と少年が母親と連れ立って歩いている。
そのすぐそばを、父親に肩車してもらった黒い髪の少年が通り過ぎる。
それはいつかここへ来た少年少女によく似ていた。
「生命は流転する、いつまでも……」
生まれ、死に、定められた出会いと別れを繰り返し。
いずれやってくる宿命を受け入れなければならない。
小さな、小さな、生命。
草木と等しく、家畜と等しく。
そしてたった一つだけの生命。




