第3話 船長と親父さん
一度目の跳躍の後、わたしはヴィーがしきりに首を傾げているのに気が付いた。
「どうしたんだね?」
「船長。跳躍システムが壊れいているみたいだよ」
それは宇宙で迷子になる事を意味する。
しかし、操舵士席のわたしは、システムに不具合は見つけられなかった。もし、そうならヴァルが報告を入れているはず。わたしは、ヴィーの座る航宙士席に近づいてモニターを確認してみた。
「どこも不具合は無いみたいだが?」
「いや、だって、次の跳躍可能まで三時間ぐらいなんて、おかしいよ」
ここでわたしは、ヴィーの言わんとする事が理解できた。
なるほど、普通は六時間ほど掛かるから、おかしく思うのは当然だろう。いくら小型船でも三時間は短すぎると感じるのは無理の無い事だ。
実を言えば、ヴァルキリアのチャージスピードはもっと速い。普段は機能制限を掛けているので、エネルギーチャージに三時間ほど掛かってしまう。
そう言えばわたしは、ヴィーにヴァルキリアの性能を話していなかった事に思い至った。いい機会だから話しておくべきだろう。全てではないが、航宙に必要な性能は話して置いた方が、ヴィーも勘違いしなくて済むはずだ。
「ヴィー。ヴァルキリアは足が速い。その理由は、エネルギーチャージが普通の小型船の二倍早いからなんだよ」
驚いたようにヴィーの目が丸くなる。
「メインエンジンの出力は連合軍の巡航艦並。余剰エネルギーは船体を守るシールドにまわしているからね。二・三発ぐらいなら三〇センチプラズマ粒子砲の直撃にも耐えられる」
ヴィーの顔が、呆気に取られたように変わった。
それは良く判る。
三〇センチプラズマ粒子砲は、連合軍の巡航艦クラスの艦船が搭載している主砲で、直撃に耐えられる一般貨客船はほとんど無いと言っていい。小型船においては一撃で沈む可能性が大だ。
「だからわたしは、海賊と出会ったら逃げるんだよ」
不審そうにヴィーは言う。
「ヴァルキリアは、実験船なの……」
「いいや、違うよ。工廠のおやじさんが趣味で作ったらしいんだが……」
「しゅ、趣味で作ったぁ? 船、一隻を?」
呆れた声をヴィーは出していた。わたしとしては苦笑するしかない。事実その通りだったのだから。
「工廠のおやじさんに聞いたら、そう答えられたからね」
「何と言うか……凄い人と言うのか……」
確かにヴィーの言う通り凄い人なんだが、その人がどうしてわたしに、ヴァルキリアを与えてくれたのかは、いまだに判らない。
ただ、あの時『ドラードを降りろ。船はわしが用意する』そう言っていたのは覚えている。その意味も、まだ解かってはいなかった。
「さて、ヴィー。休憩しなさい」
時間がある時には休息した方がいい。いくらヴィーが優秀な航宙士でも、ずっと計器と睨めっこする必要は無い。
ヴァルキリアには、優秀なアシストロイドのヴァルがいる。通常航行であれば、当直に付かせていても、ヴァルならば何の問題も無い。異変があった時にはすぐに呼び出してくれる。
「ヴァル。後を頼む」
「ハイ、船長」
わたしはヴィーを伴って操舵室から出て行く。
「船長。ボク、レインの所へ行くね」
「ああ、行っておいで」
ここしばらくヴィーは、休憩時になるとレインの船室に足を運んでいた。
二人で何を話しているのか興味はあったが、少女とはいえ女同士の話を盗み聞きをするほどわたしは愚か者ではない。二人が少しでも仲良くなれば言いと思っていた。目的地に着いたら、レインはたぶん……。
だから、ヴァルキリアいる間だけでも不快な思いをさせたくなかった。ヴィーも、その事は解かっているようで、足げにレインのもとを訪れていた。
跳躍可能まで三時間ほどだが、三時間後に跳躍するわけではない。わたしは、次の跳躍までの時間を五時間と決めていた。早すぎるのは良くない。
ヴァルキリアの性能は狙われるもととなるからだ。他の船よりもほんの少し早く――機関員の腕がよければ一時間前後ぐらいの時間は現在の船でも可能だった――なるような時間にする事にしていた。
跳躍航法は、今から七〇〇年ほど前に、物理学者エマーソン・アリトウが理論を完成させ、システムを造り上げたと云われる。
一説には、エマ・アリトウなる女性物理学者とも言われているが、定かではない。何隻目かの跳躍船に乗り込んで、そのまま帰っては来なかったと云われているからだが、なにぶん古い事なので記録があやふやだった。
当時の跳躍装置は巨大であり、船体も一〇〇〇メートルは越えていたらしい。と言うのも、当時の資料の一部が見つかったからである。
船体の約九割が跳躍装置で占め、居住空間は一割しかなかった。また、一度に跳躍できる距離も、現在の二〇分の一ほどで五光年ぐらいだった。
エネルギーチャージさえも一〇倍以上かかり、七〇時間はゆうに掛かっていたようだった。その上、システムの冷却にも時間が掛かり、次の跳躍までに五日も必要だった。そのため付いた名が蛙飛び航法である。現在では縮めて、ただの跳躍航法と呼ばれている。
それから現在まで、跳躍装置の小型高出力化が研究され、最小で一〇〇メートル級の小型船――主に自家用航宙船になる――に搭載できるようになった。
ヴィーが設定した航路は、定期航路ではないが最短だった。定期航路を使うと、補給休憩のための寄港地は二ヶ所になるが、ヴィーの設定した航路だと一ヶ所で済んだ。寄港地が増えれば、時間もそれだけ掛かる。
航宙は順調なはずだった。
予定が狂ったのは、寄港地アディス星系の中継ステーションに到着してから、しばらく経ってからの事だった。
上陸時の申請で、ヴィーの事が引っ掛かってしまった。身分証明の無いヴィーは、不法入国及び密航者として扱われ、わたしは未成年者略取の罪を着せられた。
たしかに、ヴィーの身元確認を怠ったわたしのミスであり、その事を忘れていたわたしが悪かった。
何とか誤解が解けたのは、ひとえにFTCのイリーナと、わがアシストロイドのヴァルのおかげだった。
イリーナはヴィーをFTCのメンバーとして登録をしていて、出身地はわたしと同じエルリア星系主星エルリア、フルマルクシティにしていた。所属も、わたしの船であるヴァルキリアにしてくれていた。
また、ヴァルもヴァルキリアの乗員としてヴィーを、自分の記憶装置に優先命令権第二位として登録しており、ついでに船員名簿――そう言う物があるとはわたしも知らなかったが――にも航宙士として登録をしていた。
おかげでわたしは、アディス星系の港湾監理官に絞られるだけで済んだ。
FTCとヴァルの登録が無ければ、わたしは間違いなく人身売買と海賊行為――人身売買に関わるのはおもに海賊が多い――のため良くて終身刑、悪すれば死刑を言い渡されていたところだった。
この釈明に一日ほど費やして、わたしとヴィーは港湾管理局を後にした。疲れを取るためにヴィーを伴って、中継ステーションの食事が出来る区画まで歩いて行った。元々この中継ステーションは貨物船専用だったため、観光客など一人もいない。
普通の中継ステーションならば、レストランと酒場は別々なのだが、一般客が来ない場所では一緒になっている。
その内の一つに足を踏み入れた途端に、わたしは踵を返していた。
「ライフォード」
名前を呼ばれてしまっては、そのまま出ていく訳にも行かず、諦めて中に入るしかなかった。
わたしの名を呼んだ男は、わたしの頭の上がらない幾人かの内の一人だった。五人の男達が占領しているテーブルに近づくと、声を掛けた男は立ち上がって、わたしの肩をバンバン叩いて笑った。
「久しぶりだな。こんな所で会えるとは驚いた」
「わたしもですよ、おやじさん」
相手の男は、わたしを拾って鍛えてくれた大型貨客船ドラードのルイフル船長だった。独立してから二・三度だけ会っただけで、この前会ったのは一年以上も前になる。
「船長?」
ヴィーが首を傾げて見上げてきた。
「おやじさん、紹介します。ヴァルキリアの航宙士のヴィーです。ヴィー、こちらはドラードのルイフル船長。わたしをトレイダーに鍛えてくれた恩人だよ」
「ほう。この嬢ちゃんが航宙士か。オレはドラードのルイフルだ。右から、操舵士ルガース、機関士ユーウェイ、貨物室長ルークス、副長兼航宙士バルドだ」
「初めまして、ルイフル船長、皆さん。わたしはヴィヴィアン・ランスロウです。ヴィーと呼んで下さい。ライフォード船長の恩人にあたる方達に会えて光栄です」
ヴィーは、わたしが初めて見る丁寧なお辞儀をしていた。
「これはまた、おまえにしては……」
面白そうにルイフルのおやじさんは、わたしを見て言葉を止める。
他の者達のわたしを見る眼が、非難めいているのはどう言う訳だろう。絶対に何か勘違いをしているとしか思えないその顔に、溜め息が出てしまった。
「おやじさん。ヴィーは航宙士ですよ。何を勘違いしているんです」
「おう。航宙士だったな」
楽しそうなルイフルのおやじさんに、わたしは釘を刺していた。
「人が見かけに寄らないのは、良くご存知でしょうに」
ピクリと、ルイフルのおやじさんの笑顔が止まった。ゆっくりと、わたしを見るおやじさんの瞳が真剣みを帯びる。
「わたしの事で、思い知ったはずですよ。ヴィーは年に似合わず優秀な航宙士です」
「それほどか?」
「ええ。わたしも驚きましたが、事実です」
ルイフルのおやじさんは、あらためてヴィーを見た。
何がなんだか判らないようにヴィーは、小首を傾げておやじさんを見返していた。そこに何を見たのか、おやじさんは納得したように頷いていた。
「なるほどね。この嬢ちゃんも、おまえと同じか……」
何か聞き捨てならないような言葉を聞いた気がしたわたしは、ルイフルのおやじさんに問い返していた。
「何が同じなんです?」
「お前と同じで、見かけで判断すると痛い目に会う。そう言う事だ」
ニカッとルイフルのおやじさんは笑って言った。わたしは、それだけではないような気がしてならない。
「まあ、座れ。メシはまだなんだろう。ヴィーだったか、お嬢も座れ」
ルイフルのおやじさん達とわたし達は、食事をしながら近況や最近の航路の状況、星系国家の状況などの情報を交換する事にした。
こう言う場所は、トレイダー達の情報交換の場所でもある。
自分の知っている事を提供し、相手からも情報を提供してもらう。儲け話はさすがに出てこないが、噂の類いはいくらでも出てくる。
独立したてのトレイダーやトレイダーに成り立ての者が、たまに引っ掛かって損をする。まあ、通過儀礼なのだが、それが判らない者はトレイダーとしては、長くはやってはいけない。
「ライフォード。アスディースには?」
「行っていません。あちら方面の仕事が取れないですから」
「わざと取っていないんじぁないのか?」
「おやじさん。わたしは、そこまで薄情ではないですよ」
「おまえだからな、考えられない事ではないだろう?」
思わず顔を押さえてしまった。いったいルイフルのおやじさんは、わたしを何だと思っているのだろう。
「ライフォードって? 例のあれか?」
そんな声が耳に届いた。何の事かは解からないわたしは、首を傾げてしまう。
「どいつが、チキンフォードだって?」
チキンフォード? それはわたしの事か?
しかし、なんでまたチキンなんだ? 訳が解からずに、更に首を傾げてしまった。
「おまえの事だ」
苦笑を浮かべて、ルイフルのおやじさんはわたしを見て言った。わたしとヴィーは、互いに顔を見合わせて同時に首を傾げてしまった。
そして、思わず自分を指差して、おやじさんに問い掛けていた。
「やっぱり、わたしですか?」
「勘違いしている奴が、言い出した事らしい」
「勘違い?」
ますます訳が解からない。
「おまえは、いや、おまえの船は足が速い。小型船の中では一番早いだろう」
「ええ。わたしの自慢です」
確かに、わたしの船ヴァルキリアは、足が速い事で少しは名が知られている。それが、いったい何の関係があるのだろう。
「荒事も避けているだろ。逃げ足が速いと勘違いしてな。まあ、その意味なんだが……見当違いもいいところだ」
ルイフルのおやじさんの顔には苦笑しか浮かんでいない。
「おまえが、チキンフォードか?」
「ライフォードだ」
勘違いをしている若いトレイダーが、ニヤニヤ笑いと共に取り巻き二人を連れて声を掛けてきた。
相手をするのもバカらしく、投げやりに答えていた。彼らは、そんなわたしには目もくれずに、隣にいるヴィーに目をつけた。
「こんな臆病者と付き合う事はないぜ」
「俺達と楽しもうぜ」
「臆病者にはもったいない上玉だ」
思わず失笑が口から漏れた。ヴィーの事を酒場の女と勘違いしている。
「ああ?」
若いトレイダーが凄んで見せるが、何の恐怖も感じないどころか、滑稽にしか思えなかった。
「いやあ、面白い事を言うと思ってね」
「ねえ、船長。こいつら、殴っても良い?」
ヴィーが見上げてくる。わたしは彼らを見て、ヴィーに首を振って見せた。
「やめなさい。キミが手を出す価値も無い者達だ」
「てめえ!」
「ふっざけっんな!」
途端に、絡んできた若いトレイダーが激昂する。そこに笑い声が響いた。声の主は、ルイフルのおやじさんだった。
「おまえも、ずいぶんと丸くなったものだな」
丸くなったとは驚いた。ルイフルのおやじさんは、わたしの事を本当に何だと思っていたのだろう?
これは、是非とも聞いておかないといけない。
「おやじさん。わたしの事を何だと思っているんです?」
「狂犬」
あっさりと、ルイフルのおやじさんは言い切った。途端に、素っ頓狂な声がヴィーの口から出た。
「船長が狂犬?」
「おうよ、嬢ちゃん。ライフォードはな、オレの船に居た頃はケンカ早くってな。誰も止める暇が無かったぐらいだ。そのくらい誰構わずに噛み付いていた」
ルイフルのおやじさんの言葉に、返す言葉がなかった。そういった時期があったのは確かだった。でも思い出して欲しい。
「おやじさん。それは一六・七ぐらいの時の話ですよ。それからは、誰構わずに噛み付いていた覚えは無いんですが」
「狂犬が玉抜かれて、ただの犬かぁ」
「おまえは、今からチキンドッグに改名した方が良いぞ」
横から口を出したのは、やはり三人組だった。ルイフルのおやじさんが、三人組を見て言う。
「おまえら、どこの者だ?」
「おっさんは、黙ってろ」
ピクッとルイフルのおじさんの頬が引き攣った。これは良くない兆候だと言う事を知っていたが、それを向けられる相手が、わたしでは無いから黙っていた。
「いい度胸だ。若いの」
ルイフルのおやじさんが立ち上がると、他の四人も立ち上がっていた。
「ライフォード。ここの勘定、おまえ持ちな」
ドラードの操舵士ルガースが言う。
「おまえといると、退屈はしないな」
機関士のユーウェイが笑いながら言った。
「少しは周りの迷惑も考えろ」
副長兼航宙士のバルドは、冷たい瞳で見てくる。貨物室長のルークスは、もともと寡黙な人だ。仕方が無いと言うような瞳をに向けて来る。
が、誰よりも早く行動したのはヴィーだった。言葉と足が同時に出ている。誰にも止める暇が無かった。
「船長を侮辱するな!」
ヴィーは目の前にいる男の急所を蹴り上げると、前屈みになって低くなった顔面を思いっきり殴り飛ばしていた。その一撃で男は床に沈んでいた。
場が一瞬にして凍りつく。
「この、ア……」
横にいた男の怒声が不自然に止まる。いや、それはわたしを含めて酒場にいた全員も同じ事だった。
ヴィーの髪が風も無いのに波うち、雰囲気がまるっきり変わっていた。戸惑いが動きを止めさせていたのではない。冷たい言い表せない気配を纏わせているヴィーに全員が呑まれていた。
「ライフォード船長を侮辱する者は、私が許さない。ライフォード船長の名誉を護るためなら、この手を血に染める事は厭わない」
それは一六才の少女が持つものではなかった。
その気配、その迫力、その物腰。
相当数の戦闘の経験を積み、なおかつ生き残らなければ持ち得ないもの。いま、この場にいる者の誰よりも格上の者が身につけているものだった。
「ヴィー……」
これだけのものを見せ付けられ、しかもそれが、自分たちよりも年下の少女だという事実。
それは危険だった。
このままだと収拾がつかなくなる恐れがある。その前に何とかしなければ、その思いがわたしに行動を起こさせた。
「ヴィー!」
叫んでヴィーの前に立ち、その身体を抱きしめる。
「もういい! もう止めるんだ! そんな言葉ぐらいでは、わたしは傷つかない! 言いたい奴らには言わせておけばいい。こんな言葉で、傷つくような安ぽい誇りをわたしは持ってはいない!」
急速に、その気配は退いて行く。ホッとすると同時にわたしは、ヴィーを抱きしめる腕に力を込めていたようだった。
「苦しいよ……船長……」
胸元から、かぼそいヴィーの声が聞こえて来た。慌てて離すとヴィーの顔は真っ赤に染まっていた。
「ヴィー?」
「ごめん、船長」
顔をそむけたままヴィーは言う。と、いきなりわたしは後頭部に衝撃を受けた。
「いちゃついてんじゃねぇ!」
「船長!」
一瞬にして、ヴィーの気配が再び変わる。
そして、わたしは脇腹を蹴られて床に転がっていた。その時、ルイフルのおやじさんが飛び出した。
「だめだ! ヴィヴィアン!」
おやじさんは叫んで、更に蹴ろうとしていた男を一撃で殴り飛ばして、わたしとヴィーの前に立つ。
あとはもう、ムチャクチャだった。テーブルは引っ繰り返り、人が中に浮く、わたしの良く知っている酒場でのケンカ騒ぎだった。
ほどなく港湾監理官が現れて、わたし達全員を引き立てて行った。
担当監理官は、わたしの顔を見るなり、溜め息を付いていた。
「また、あなたですか」
その後は、お決まりの騒乱罪による罰金――トレイダー同士のケンカ騒ぎは日常茶飯事だった――を支払って開放される。
ルイフルのおやじさんと別れ際、おやじさんは不思議な事を言った。
「嬢ちゃんを大事にしな。あれは、おまえの片割れになる者だ」
意味が解からずに、わたしは首を傾げてしまう。問いただしても、おやじさんは笑って首を振るだけだった。
疲れたわたしとヴィーがヴァルキリアに戻ると、そこにイライラしたようなエスリックが待っていた。
「何時になったら出発するんだ?」
わたしは、今から出発するにしても補給のためにもう一度、どこかの星系に寄港しなければならなくなる。それよりも、ここで補給を完全にすれば、あとはグランデル星系まで行ける。と説得を繰り返す羽目になった。
そして、事は起きた。