色々の会議
「それでだれか何かいい案は出た?」
あれから10分ほど時間をとり、僕たちはそれぞれで考えていたのだがみんなの表情を見る限りあまりいい案は出なかったようだ。
「ここはありきたりですけど魔道具の大会に出るのはどうですか?こちらには魔道具を作れる透と魔道具について勉強中の奈々がいれば3位入賞くらいはできそうですが?」
「いや瞬、君には悪いけど僕はそういう大会に出てデータを取らせたくないんだ。目立たないようにある程度質を落としても入賞はできるだろうけど僕は魔道具を作るときに手を抜くのは好きじゃないんだ」
「そうですか、ではこの案は無しですね」
「それじゃあ瞬ちゃんと蓮ちゃんで闘技大会に出たらどうですかー?」
「ごめんなさい、私はというか黒羽は一般の大会に出ないように言われてるの。だから私は出られないわ」
「私も次期風宮家当主として実力を測られるそういう大会に出るわけにはいかないので、すみません」
「ああー、そういえばそうでしたねー。私のほうこそ気付かなくてすみませんでしたー」
うーん、こうなると意外とできないというかしてはいけないことが多いな。
ならばできないことを先にあげて行こうか。
大会に出場………できない。
魔法、術式に対する研究………できない。
………この時点でもう詰んでる気がするなあ。ほかに何か学校が認めるような成果というか実績を作ることができるんだろうか。
ん?学校が認める実績?
それはもしかして学校が主催する行事でもいいのかな?
「透君っ!!」
「はいっ!?」
「ちゃんと聞きなさい!!それとも私たちの話しなんて聞かなくてもいいほどの素晴らしい案でもあるの?」
「いや、そんないい案はないんだけど」
「けど?いったいどんな案があるのよ」
「これからある体育祭と文化祭で優秀な成績を残すっていうのはどうかな?」
「体育祭と文化祭で?」
「ああー、なるほどー。ここの学校は確か体育祭ではクラスで赤白に分かれるのではなく派閥を作って戦うんでしたねー。文化祭は文化祭で好きな人と組んで出し物を出せてどこが一番よかったかアンケートを取って順位をだすんでしたねー」
「へえ、そうなのか?」
「聞いた話ではね。とはいえその二つでいい成績を取ったからと言って廃部を取りやめてもらえるかは分からないんだけどね」
「それは私が確認するわ。とりあえず瞬ちゃんは体育祭、奈々ちゃんは文化祭をどうするかを茜ちゃんと透君はその2つがだめだった時の代案を考えておいて」
「「「「了解!!」」」」
さあどうなるかな?