色々の危機?
(コンコンッ)
「入るぞ」
「織羽先生?」
ん?誰か来たと思ったら織羽先生だったのか、やれやれ回想に集中することもできないとはなかなか忙しいのかな僕の生活は?
まあそれはいったん置いといて織羽先生がこんなところに来るなんて僕か蓮が学業で何か悪いところがあったのか、それともこのクラブに何か依頼をしに来たのだろうか。
僕が魔法に対する記憶を取り戻してからもこのクラブで誰かの依頼を受けることをやめることにはならなかったのでその可能性もあったのだが先生の言葉はどちらでもなかった。
「お前たちは『魔法について研究死体クラブ』だな?」
「はい、そうですけど何か私たちに依頼でしょうか?」
「いや違う、私がここに来たのは忠告のためだ。お前たち。『魔法について研究死体クラブ』はこのままだと廃部になる」
「「「「「えっ?」」」」」
廃部?いったいどうしてそんなことになるのだろうか。
一瞬先生の冗談かと思ったが先生はこんな笑えない冗談を言う人ではない。しかし廃部になる理由もわからない。
「どうして廃部になるのかわからないといった顔だな。その理由を教えるとだな、お前たちは予算争奪戦で50万円以上手に入れただろう。校則で予算を50万以上手に入れたクラブはその年の12月までに何かの大会で3位以内に入賞するなどの学校に認められるだけのことをしなくては廃部になるんだ」
たしか僕たちが手に入れたのは80万ほどだったかな?
しかし予算を多くとることでそんな義務が発生するとは、校則を読んで覚えていたつもりだけどそんな大事なことを忘れているとは僕もまだまだだな。
とりあえず今は8月の終わりだからあと3か月ほどの猶予はあるのか。しかしいったい何をすればいいのだろうか?
「それでは私はこれで戻るが廃部にさせてくなければ何をするかきっちり考えておけ」
そういって先生は帰ってしまった。織羽先生はこういう生徒の問題なら基本的に自分たちで考えさせる。だからどうすればいいか聞いても意味はないだろう。
「それじゃあ緊急会議を行うわよ。私はこのクラブを潰させたくはないからみんなに意見を出してもらうわよ」
「あたしだって潰されたくはねえよ」
「私もですよ」
「わたしも潰されたくはないですよー」
「みんな!!ありがとう、絶対にこのクラブを守りましょうね!!」
「「「はい!!」」」
何このテンション、もしかしてリーダーたちの影響なのかな?
まあいきなりすぎてついていけなかったけど、僕もこのクラブを潰したくはないから全力を尽くすけどね。