白の説明および予算争奪戦
「じゃあこれからの目的を新入りである雪白君のために教えるよ。」
「お願いします。」
「私たちの当面の目標それはクラブの予算を手に入れることなんだよ。」
「予算を………?」
なんだろう校長先生でも脅すんだろうか?
「雪白君、私たちのクラブは文化系ではなく、活動系なので予算争奪戦というものがあるんですよ。」
僕の疑問を見抜いたらしい風宮が説明を入れてくれた
さすが付き合いが長いことはあるがまだわからないことがあるので聞いてみた
「活動系やら文化系ってなんのこと?」
「活動系というのは、戦闘などを考えて作られたクラブで、文化系は戦闘を考えていないクラブのことです。活動系は申請が簡単に通りますが予算が不安定で、文化系は申請が通りにくいですが予算はある程度もらえるという違いがあります。」
なるほどそれならば『魔法について研究死体クラブ』なんていうクラブを作ることができたのも納得できる
「で予算争奪戦っていうので僕たちは今年の予算を手に入れられるのかい?」
「はい、そうです。」
「そこからは私が説明するわ。予算争奪戦は来週の金曜日の午後の時間を使って行われるの。学校中に数字の書かれた紙があってそれを手に入れた分だけがクラブの予算になるという仕組みよ。またすでに手に入れられたものも戦って奪うことができるの。」
さすが魔法学校、生徒を実践で鍛える気が満々なようだ
「んで、どういった作戦にするかとか考えてんのか蓮?」
「だいたい決まってるんだけどね。とりあえず雪白君が何をできるかによって修正していくかな。」
「僕にできることなんてそんなにないよ。なんといっても僕は白髪なんだから。」
白髪………それはほかの色とちがい基本的には魔力を限界以上に使い自分の属性を失ったものがなる色である
属性を失ったがゆえに魔法を使うことができないのだ
「別に魔法だけが闘う手段じゃないんだからー。何かできることはあるんじゃないのー?」
「そうだぜ、瞬なんて魔法がなくても十分強いんだぜ。」
なるほど、たしかにそう考えたら僕にもできることはある
「そうだね。そういうことなら僕は魔法陣と魔道具についてはそれなりに詳しいと思うよ。」
「へえ、それはすごいね。もしかして魔道具を作れるの?」
「簡単のなら作れるよ。とは言え来週までに作るのなら難しいかな。あと僕が闘うときは基本的に魔道具をつかうよ。」
「そっか、魔道具は使えるんだね。」
そう、僕でも一応魔道具は使えるのだ
そもそも魔道具とは使い手の魔力を属性変換をすることで使用できるのだが属性にも相性があり例えば水の魔道具を火属性の人が使おうとしても魔力変換に失敗して使えないか性能がかなり下がるのだ
しかし僕の魔力は属性を持たないので魔道具ならば大抵のものを使えるのだ
「じゃあ、そのことを踏まえて作戦を練るね。」
「それじゃあ今日はもうおしまいー?」
「いや、これから雪白君の歓迎会だよ。」
「おっいいなそれ。」
「私も賛成です。」
「私もさんせい-。」
「それじゃあ行くよー!!」
どうやら僕が入ったこのクラブはずいぶんたのしめそうだ