遭遇 白の知り合い
名前のフリガナを訂正しました。
さてどうしようかな、『白札』の応用で僕の精神を名伏のものに近づけてもいいけど、それをやると名伏の体に精神を固定させられないかが心配なんだよなあ。
「ってなんでだよ!?」
「ん?」
今のツッコミはどこかで聞いたことがあるような………
「なによ、女性を2人もはべらせてるのは事実でしょう?」
「あらあら初音は圭介さまと2人きりがよかったんですね。ごめんなさいね、私が一緒で」
「はあ!?なに言ってんのよ唯、あたしがこんな奴と2人きりになったらなにされるかわかったもんじゃないわよ」
「それは言いすぎじゃあないですかねえ!!」
「………そうね、あんたにはどうにかできるだけの度胸もないものね。ごめんなさい、上に見積もりすぎてたわ」
「今度はしたに見すぎだと思うんですよ!!たしかにそんな度胸はないけれどもう少し優しく包んで言えませんかねえ!!」
「圭くんはこどもでしゅからねえ、度胸がないのはしょうがないでちゅよねえ」
「赤ちゃん言葉!?それで優しく包んでるつもりかもしれないけど僕はより傷ついてるからね!!」
………この漫才のような会話をしている3人組の構成は赤髪と青髪の美少女2人にパッとしない平凡そうな茶髪の男が1人だった。
そして僕は美少女2人は知らないが男のほうは知っていた。そして知っているゆえに理解できなかった、彼が美少女2人と笑いながら歩いている光景を。
スーハースーハ-、よし深呼吸おしまい。それじゃあ僕はやらなければいけないことをするとしようか。
そう彼『石倉 圭介』に制裁を加えなければ!!
あいつ、僕と同じ平凡な顔のくせに美少女を2人もはべらせるなどと神が許す前に僕が有罪判決を出してやらねば気が済まない。
というわけであいつが1人になるところを狙うために尾行スタート。美少女に暴行現場を見せるわけにはいかないからね。
そうして30分ほどかけて彼らは大会闘技場に入って行った。それなら僕も入ろうとしたのだが彼らが入った入口が一般客用の入り口ではないことに気付く。
それは解説の人などが入るための入り口だったのだ。
「くそっ、僕の魔道具がつかえれば入れるのに!!」
こうなったら無理やり入ってみようかな?でもそれで名伏に迷惑をかけて謝るのも嫌だしなあ。
そうやって考えていると僕に近づいてくる男が1人、というか圭介だった。
「すみませんそこの人、ちょっといいですか?」
「はい。なんでしょうか」
どうやら圭介は名伏を知らないようだ。なんで話しかけてきたのかは知らないけどこれはチャンスだ。
目にもの見せてやろう。