宿題は合同作業
問 いま世界で一番ダンジョンが多い地域はどこか答えよ
答 旧アメリカ・点字列島
問 今の世界の共通言語は何か、またその言語である理由を書け
答 旧日本語 その理由は世界が変わる前に旧日本で一人の天才が生まれ技術を進歩させた。
しかし彼は日本を愛していたためすべての技術や製品の解説を旧日本語でしか行わず、また彼によって日本ブームが巻き起こり日本語を話せる人が総人口の9割を超え続けた。
そして世界が変わったことによる被害で人類は意思の疎通を図れるように言語を統一することを決定、使用者の一番多かった旧日本語を共通言語に設定した。
ここまで詳しく書かなくていいのかな?
解答欄に少し入りきらなかった答を見て書き直そうかと悩む。しかし中身が足りないよりはいいだろうと思い次の問題に進む。
みんなが忘れていた宿題のことを言った後、リーダーから「先にやったほうがいいでしょ」と言われたために全員で宿題に取り組んでいた。
「亮介30秒たったわよ!!」
「わかった。これとアレを入れて、静、次は1分だ」
2年の先輩2人は自由研究を共同で行い。
「秋、ここはこの公式であってるか?」
「ここはこっちのほうがいいです。蓮さん、ここの役はこれでいいでしょうか?」
1年は分からないところを教えあいながら宿題を進めていた。
ちなみに宿題は服を取り寄せるついでに持ってきておいたのだ。
「透、この魔道具の術式はこういう表現で作れるか?」
「ん?ああ、そういう表現もあるのか。僕はこういうふうに作ってるんだけど」
「そうか、それならここをこういうふうに変えれば効率が良くなるかな」
この会話は僕と奈々のものである。実は彼女は魔道具の授業を選択しているのだ。
しかも彼女の腕はなかなかのもので、新しく知ったものを自分の技術に取り込み発展させることに長けていた。
そんな事情もあって彼女とは仲がいいほうなのだ。
「はい、これで僕の宿題は終わり」
さすがにきつかったけど終わったからもういいや。と思ったら
「それならこっちを手伝って透君!!」
「あと5つほど実験をしなければいけないんだ。手伝ってくれ!!」
………夏休みだなあ。
「これで全部終わりですか?」
「ああ、後は結果をまとめて考察するだけだ。手伝ってくれてありがとう」
「いえいえ、困った時には手を貸すのが仲間ってものじゃないですか」
とはいえ12時間もぶっ続けで行った実験にはさすがに疲れたが。
そして12時間で宿題を終わらせた蓮たちは優秀というべきだろうか。
「3人ともそこらへんでいったん休んでご飯にしませんか?」
「そうね、おなかも減っているしそうしましょうか」
1年生で使っていた机にカレーがのせられていた。僕たちは席について話しながら食事を始めた。
「ところで透君ー、魔道具を作るのを頼まれていましたけどー。もう作ったんですかー?」
「それなら名伏に設計図を送ってあるから、今頃は量産して調べているんじゃないかな」
いちおう簡単に作れるように作ったつもりだし、あの爺さんなら量産できるようにしているだろうしな。
そういえば
「そういえば悠は聖剣を手に入れたのかい?」