石の中にも30分 茶の体型(ロリ)の秘密
いきなりリーダーたちが声を合わせて大声を上げた後、悠の聖剣によって僕の体を斬られる前の状態に戻してもらった。
しかし今現在、僕の体で動かせるのは頭だけだ。さっきまであんなに動いていた手も僕とブルーに使われまくった足も全く動かない。
だから僕は体を動かすための行動をしよう。
「蓮さん、お願いですから僕をこのコンクリートの中から出してくれませんか?」
唯一動かせる顔を使い蓮に媚びること、それが僕のやるべきことだ!!
体が治った瞬間に僕とブルーは蓮の魔法によってコンクリ詰めにされてしまったのだ。しかもリーダー悠もそれを見てから「みんなを集めてくる」と言いこの場から去ってしまった。
だから蓮に媚びるしかなくなったというわけなのだ。
「だめよ、その中でさっきまでの行いを反省しなさい」
「蓮ちゃん、私は別に開放してもいいだろう?」
「だめです。いくら先輩とはいえ透君を止めなかった時点で同罪です」
「そんなあ」
そんな感じでコンクリートの中に埋まること30分、全員が集まった。
しかしその中で1人ある意味で危険な状態の人物がいたのだった。
「奈々ちゃんそんなぐったりして大丈夫なの!?」
「蓮か、大丈夫に決まってんだろ。ちょっとはしゃぎすぎただけだよ」
「嘘はよくないよ。今の君は脱色しかけているじゃあないか」
脱色、それは自分の限界を超えて魔力を使い自分の色を無くしてしまうこと。それが彼女に起こりかけていた。
「イエローそこら辺はきちんと注意して特訓するんじゃあなかったのかな?」
「それについては何も反論できません。奈々さんの才能は予想以上に大きかったと言ってもそれに気付けなかった僕の失態ですから」
「そんなに奈々の性質魔法は強かったのか?」
「ええ、彼女の土の強化………いえ土の成長はかなりのものでした。一瞬で奈々さんの体を30代まで成長させたのを急いで僕が止めたんですが、その時に力を使いすぎたようで」
実は驚くべきことに奈々のロリ体型には理由があったのだ。
彼女は土属性の性質魔法《成長》の適性が高すぎるせいで体の成長を止めることで魔法の暴発を防いでいたらしい。
なんでも体が成長しているほど《成長》の力が強くなるらしい。
その力を使いこなすために普段電気を使い体に色々と干渉しているイエローに特訓を頼んだのだがうまくいかなかったみたいだ。
「それじゃあ、よっと。万が一にも白髪にならないようにしておこうか」
というわけで体の周りを覆っているコンクリートを壊し、奈々に黄色の魔力を魔道具を使い流していく。
「んっ、悪いな透。世話かける」
「仲間だからね、いつか返してくれたらいいよ」
「ああわかった」
「透君は奈々ちゃんにやさしいですねー」
「僕は女性全てに優しいつもりだけど?」
「ではそういうことにしておきましょうかー」
何か引っかかる言い方だな。っと、こんなもんでいいかな?
「これで大丈夫だと思うけどなにか変なところはある?」
「いや、さっきまでのだるさがなくなってきた」
「よかったわ」
「本当にね、奈々ちゃんにできること私に何かないかしら?」
「その気持ちだけでもうれしいです静さん」
さてと、場も落ち着いてきたしやりたいことをしようかな。
「リーダー、悠それとブラウンちょっと聖剣を貸してくれないかな?」