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色々の反省会

「し、死ぬ。もうだめだ、体が動いてくれない」


「そうですか先輩。それなら僕が動かしてあげますよ」


 追いかけられて5時間経ち、僕は体を動かすことができなくなっていた。それなのに無理やり体を動かされている。………明日は筋肉痛がひどいだろうなと思うが明日はそもそも一日中追いかけられると思うと、色々と絶望してくる。


「リーダー、先輩たちを連れてきましたよー」


「お疲れイエロー。こっちはもう晩御飯を食べているところだよ。予想以上に弱くて加減を間違えちゃってね。しょうがないからご飯を作ったんだ」


 そこには女性陣が全員そろってカレーを食べているのが見えた。よく見るとスプーンを持っている手が震えているが、疲れからなのか恐怖からなのは聞かないほうがどちらにとってもいいだろう。


「正直ご飯を食べる気力もないんだけど?」


「それじゃあ僕が食べさせてあげますよ!!」


「なんでそんなに嬉しそうな顔をして言うんだ。おいちょっと待てなぜ僕をひざまくらする!!ちょ、おい、ムグッ!!」


 こいつ僕の体を動かせるからって好きにしやがって後で覚えとけよ!!




「ごちそうさまでした」


 カレーを何とか食べきることに成功した僕は周りが静かなのが気になったので見てみると、なぜかみんなが僕を見ていた。


「どうかした?」


「結局ひざまくらされたまま食べさせてもらったのね」


「抵抗するのが面倒だったんだ」


「雪白君ってそういう」


「違う」


 こういうことは即答しなければ、変な勘違いをされたら困ってしまう。


「ところでさあ透、なんでお前はみんなに名前で呼んでもらってないんだ?ここにいるのはみんなお前の仲間だろ?」


「それは僕に聞くんじゃなくて黒羽達に聞くべきじゃあないんですか?」


「じゃあなんでお前はみんなを名前で呼ばないのさ?」


「女性の名前を呼ぶのはハードルが高いんですよ」


「じゃあ瞬たちのことは名前で呼べるんだな」


「………わかりました今度から名前で呼びます。都さんたちもそれでいいですか?」


「いいわよ。こっちも透君と呼ばせてもらうから」


「よし、それじゃあ今日の反省会をするぞ!!」


「はい!!」


「ブルーたちから話を聞いた結果、蓮が一番ダメだという結論に達した」


「えっ!?私ですか?」


「なぜなら黒髪の利点を生かせていないからだよ」


「でも全部の魔法を使えるからと言って使わなきゃいけないわけではないでしょう?」


「確かにそうだけど、黒髪ならすべての魔法を打ち消す逆の魔法を使えるのにそれをしなかったでしょう」


「それは………はい」


「蓮は透と同じで純粋な黒なんだから、透がすべての魔道具に染められるなら蓮はすべての魔法を望むままに染めることができるの。それを覚えておいて」


「わかりました」


「次に駄目だったのは透だよ」


「僕はそもそも戦闘が得意じゃないんですけど?」


「それにしたってイエロー相手に逃げるしかないっていうのはダメすぎる。透の聖剣は破壊力が大きすぎるけど調整すれば何とかなるでしょう?」


「まあ、はい」


「その加減を忘れてきているから逃げたんだろうけど、とりあえず戦いのカンを取り戻しなさい」


「はい」


「次は………」


 そうやって僕たちはダメだったところを教えられ1日目は終了した。

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