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聖剣について&考えたくない可能性

第19部「ダンジョン探索開始!!」の誤字を一つ直しました。

できるだけ誤字脱字はないようにしますが、もしもあった場合には感想などで教えてもらえると幸いです。

 黒羽 蓮のいとこ黒羽 仁に何か問題ができたらしい。いったい何が起こったのか黒羽の説明を聞いてみる。


「私たちが危険に思っているのはね、アレは自分が正義の味方だと思っているのよ」


「正義の味方?」


「ええ、悪人だと思えば迷わず戦う、自分に賛同する人はすべていい人だと思って疑わない。そんな表面的なことだけ見て物事を判断するくせに、自分の考えが絶対正しいと思ってその考えを人に押し付けるようなやつよ」


「それはまた、ずいぶんと危ないね」


「ええ、そんな奴が聖剣という圧倒的な力を手に入れたのよ。もしかしたら黒羽一族や紅一族たちを滅ぼそうとするかもしれないのよ」


 は?黒羽一族たちを滅ぼす?


「いったい何でそうなるのさ。根拠はあるの?」


「さっき言ったでしょう。自分を正義の味方だと思っているって。茜ちゃんたち純色の五家は一つの属性を極めるために色々とやっているし、黒羽の家はこの国を裏からどんな手を使ってでも守る家なの。それをアレはそういうことを全て悪だと決めて憎んでいるのよ」


 そんな理由があったとは、というか黒羽の奴ちゃっかり僕に色々と暗部を僕に教えてるけど大丈夫なんだろうな。だけどそれなら気になることがある。


「でも憎んでいるという割には彼の仲間の女子は3人中2人が純色の五家じゃなかったっけ?それに黒羽に関しても好意的だったと思うけど?」


「彼女たちに関してはアレのことに従っているし、好意を持っているからよ。言ったでしょう、自分に賛同する人は疑わないしそういうことの例外になるの。私に関しては別のことでいろいろあったのよ」


 つまり今までの彼は考えがあっても力がなかった。しかし聖剣という力を手に入れた彼はそういうことができる可能性を手に入れたということか。


「なるほどね、そうなると聖剣の力がどれほどのものかが問題だね」


「カリバーンの力は持ち主の潜在能力の可能な限りの解放、使用者が使う魔法の強化、さらに従者の武器というものを作ることができて、それを使う人にも同じ効果を与えられるわ」


「なにそれ、世界中の魔道具を作る人たちにケンカを売っているような魔道具じゃん」


「だから聖剣と呼ばれるのよ。これでも見つかっている聖剣の中では弱いほうに入るのよ。鉄壁の聖剣なんて持ち主に対する一定以上の悪意や殺意を持ち主に教える上に持ち主の周囲一〇〇メートル以内のすべての攻撃を防ぐ力を持っているのよ。料理をするための包丁でさえ防がれて料理ができなくて文句を言われるほどのものなのよ」


「おかしすぎるだろう。どうやったらそんな奴に勝てるんだよ」


「まあ鉄壁の聖剣の持ち主は20年間変わっていないし、持ち主もかなり温和な人だから問題はないんだけどね」


「問題は黒羽 仁だけということか」


「勇者の聖剣は持ち主の移り変わりが激しくて基本的に政府が管理しているものなの。持ち主が生きていてもいきなり別の持ち主に刻印をして、元の持ち主には使えなくなるということが頻繁に会ったのよ。そこに期待したいところだけどそううまくいくかどうか」


「まあいくらなんでもそう簡単に人を殺しまくろうとすることはないだろうから、時間はあるんじゃあないかな」


「そうね、それらとあまり関係のない問題は大会でどれだけ聖剣を使うのかということね」


「たしかにね、生徒会の人たちも聖剣には勝てないだろうからね。まあ話を変えるともうじき学期末テストがあるんだよね。僕らが考えるべきは赤点を回避できるかどうかじゃあないかな」


「そうね、7月から夏休みだしテストでいい点を取っておかないと楽しい夏休みにならないものね」


 他の3人はいまだに暗い雰囲気であり、何とか明るくしようと思い話題を変えたがやはり効果はなかった。親戚や家族が殺されるかもしれないんだ、そう明るくなれるものでもないだろう。だがこればかりは僕にもどうしようもない。

 僕はどうしてこんなに何もできないんだろうか。

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