冬休み………終了(終)
結局のところクリスマスパーティーは成功したと言えるだろう。なんだかんだでプレゼント交換でもらったものを使ってそれぞれが遊び、日が変わってもはしゃいでいた。
そしてそのまま眠ってしまい起きたときには10時を超えていて用のあった僕と瞬、そしてディアは焦ったものだよ。
まあ僕の方は何とか間に合って無事に引き渡すこともできたし、大晦日と正月も楽しく過ごせたから満足している………いや、満足していたというべきかな。
なんといってもまた新しい問題ができてしまったのだから。
「なんで冬休みに宿題があるのよ!!」
「しかも伝達ミスでやらなきゃいけない課題が伝えられていないっていうんだからむかつくよねえ」
そう、冬休みが終わるまであと3日というところで冬休みの課題で伝え忘れていたものがあると連絡され、しかもその課題をきちんとやってこいと言われたのだった。
さすがにこれには僕たちも不満があり、やらずに学校へ行ってやろうという案も出たのだが逆に完璧に終わらせることで見返してやろうと瞬が言ったことにみんなが賛成していま必死に終わらせようとしているのだった。
しかしせっかくみんなで集まっているのだから話がしたい、そう思うのは仕方がないことだよね?
「もう少しで1年たつのよね」
「いきなりどうしたんだよ蓮」
「どうしたというか、単純にもうすぐ2年生になるんだなあってふと思ったのよ」
「僕は最初、蓮に騙されてあのクラブにはいったんだよなあ」
「だましたなんて失礼なことを言うわね。相手の欲しいものを見極めてエサで釣ったと言ってほしいわ」
「大して変わらないだろ」
僕たちはこの話を発端にして、宿題をやりながら昔話を始めた。
「最初は透のことをあんま凄いとは思ってなかったんだよな」
「そうなの?ちなみに今はどう思ってる?」
「今は………そうだな、頼れるやつだし頼らせたいやつかな」
「わたしもあの時は透君にこんな気持ちを抱くとは思っていませんでしたからねー」
「今それを言うの?でも茜が透君に恋したのは確かに意外だったわね」
「つ、次に仲間になったのはディアだったよね!!」
「我を使って話を変えよったな。………まあ我は透から《テリトリー》を教えてもらいに来ただけのはずだったのだがな。気づけばドップリと浸かってしまったものだ」
「私が来たときにはもう違和感なんてなかったですからね」
「貴様はこっちに来てから色々とダメになったのではないか?」
「ダメって何ですかダメって!!」
それには僕も同意見だ。
「文化祭ではライト君たちと出会ったし、………そうよ来年は私たちは先輩になるのよね」
「この中からまともな先輩は生まれそうにないけどね」
「言ったわね透君、その言葉撤回させてあげるから覚悟しなさい!!」
今の世界では僕たちが長生きできるなんていう保証はない。
例えば明日、どこかの魔法使いに殺されることもあるかもしれない。
でも僕たちは、それでも未来へ約束をする。
その約束が僕たちの力になることを信じて。
これで『変わった世界の色と魔法』を完結とさせていただきます。
今までこの作品を読んでいただいた読者の皆様に感謝を。