十五日目………混沌と進む王様ゲーム(混?)
「というわけで酔い覚ましの魔法をかけられた蓮さんです」
「死にたい………」
『いきなり!?』
体内からアルコール成分を取り除く魔道具を使い正気に戻った蓮の第一声がこれだった。まああれだけはっちゃけたのならその気持ちもわかるけどね。
しかし宴会の後始末用に作ったこの魔道具をここで使うとは何が役立つかわからないものだねえ。
まあ今回は誰が悪いというわけでもないし、この話を適当に流すのに適している『王様ゲーム』をすれば自然に忘れるだろう。………より深い痛みを得てしまう人が出るかもしれないけど。
「はいはい、それじゃあ棒を書き直して『王様ゲーム』を始めよう。せっかくのクリスマスパーティーなんだから楽しもうよ」
「そうですね。蓮さんも落ち込んでいないでここから盛り上げることで挽回しましょう」
「うう、瞬ちゃん………」
というわけで『王様ゲーム』再開。最初の王様は
「やったー!!私が王様です!!ふふふ、何を命令しましょうか」
「あまり心に傷を負うような命令はしないでよ」
「わかってますよ。では最初なので軽めに『1番が2番をこのゲームが終わるまで膝に乗せる』でいきましょう」
「………1番は我だな」
「2番は僕だね」
「では師匠がディアさんを膝の上に乗せてくださいね!!」
最初からすごいのが来たな。まあ顔を赤らめて僕のひざに乗るディアは可愛くて、思わず隠し撮りした写真を星たちに送り付けてしまったが僕は悪くない。
そして次の王様は
「おっと、僕が王様だね」
「耳元でささやくな透!!」
いや、互いの位置的に仕方ないだろう。むしろうるさくないように配慮したつもりだったんだけど。
まあこれはしょうがないと諦めて王様として命令をする。
「それじゃあ『3番と1番がポーカーをして負けた方はゲームが終わるまで猫耳をつける』ということにしておこうか」
「はあっ!?」
「3番はわたしですよー」
「ということは1番は奈々かな?」
「そうだよ!!まあいいポーカーに勝ちゃあいいんだからな」
そしてポーカーの勝敗は………
奈々 ノーペア
茜 ロイヤルストレートフラッシュ
大差で負けた奈々はうつろな目のまま猫耳をつけることになったのだった。
「さあ次にいきましょう。私はまだ何もできていないからすこし物足りないのよ」
そして3回目の王様は
「ふん、ようやく我が王か。では王たる我が命ずる『6番が7番にくちづけする』だ」
『ええ!?』
その命令はまずいだろ!?
今までの命令
『1番が2番をこのゲームが終わるまで膝に乗せる』
ディアが透のひざの上に乗った。
『3番と1番がポーカーをして負けた方はゲームが終わるまで猫耳をつける』
奈々 ノーペア
茜 ロイヤルストレートフラッシュ
奈々が猫耳に
new 『6番が7番にくちづけする』