十五日目………進まない王様ゲーム(酔?)
「あ、王様は私ですね。では1番が2番を抱きしめるでいきましょうか。1番と2番は誰ですか?」
瞬の問いかけに答える人は誰もいない。ということは他の番号も数字ではなく言葉で書かれているということだろうか。というか『変態』って言葉を何故選んだのかが謎だ。
しかしこうなると他の棒にはなんて書いてあるのかが気になるな。まさか僕のだけがひどいんじゃないだろうな………
「あれ?どうしたんですか皆さん。1番と2番は誰ですか?」
「いやさ、ちょっとみんなに聞きたいんだけどさ。王様以外の棒ってなんて書かれているのかなーと」
あ、蓮以外は目をそらした。やはりまともなものじゃあなかったんだな。
「ちなみに僕は言いたくないけど『変態』と書かれていたからね」
「え!?そんなことが書かれていたんですか!?」
「そうか、我だけどはなかったのか。ちなみに我は『調和』と書かれていたのだが」
「あたしは『ロリ』だな………」
「わたしは『腹黒』………」
「私は『アホの子』って………」
「私は『繊細』だよー!!」
『納得いかない!?』
なんで蓮だけ『繊細』なのさ!!………ん?というかこれって
「この棒に書かれていることって僕たちのことが書かれているのか?」
「え?あー、なるほど『王様』はディアちゃんで『繊細』は瞬ちゃんですかー」
「でもそうなると『変態』は透ってことにならないか?」
「そーだよー、透君は変態さんなんだよ!!」
「断言された!?」
というかやはり蓮の様子がおかしい。どこか浮ついているというか、ふらついているというか………どこかでこんな状態の人を見たことがあるんだけどな。どこで見たっけ?
記憶を探る僕を放っておいて蓮の話は続く。
「だっれ、王様がいるんらから、他の棒もみんなのことを書かないと悲しいじゃんかー」
「………蓮ちゃん?」
………思い出した。しかしその原因がわからない。今日の中でこうなるものを僕は見た覚えがないのだが、もしかしたらあったのかもしれないのでメイドさんに聞いてみる。
「さあ『王様ゲーム』を再開するよー!!」
「いえ、その前に蓮さんは少し落ち着きましょうか。どう考えても今日の蓮さんはおかしいですよ」
「そうだぜ。なんか変なものでも食ったのか?」
「と言うよりこれは………」
茜は気づいたみたいだね。そして僕の方もメイドさんから確認はできた。というよりあの量でああなるなんて大丈夫なのだろうかと心配になってくる。
「どうやらいくつかの料理にお酒が使われていたみたいだよ」
「やっぱりですかー」
「え?つまり蓮さんは」
「「酔っているんだよ」」
このクリスマスパーティーもどうなることやら………