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三日目の先延ばし………五日目の友人(赤→友)

 御付き合い


 彼氏彼女の関係


 恋人同士



 それを称する名はいくつかあるがどれもその関係を詳しく説明したものはないだろう。

 なんといっても人間の感情なんていう理論的に説明できないものが中心なのだ。そんな複雑怪奇なものを具体的に論理的に説明できる人なんてむしろファンタジーな人ではないだろうか?



 ここまで考えて約1秒。まったく現実逃避ができていない。自分の思考速度の速さが裏目に出てしまった。



「………透君?」



 身長差のせいで自然と上目遣いになり、さらには目を潤ましている茜は今まで一番女の子らしいと思えてしまう。



 じゃないだろう僕!?


 落ち着け、落ち着くんだ。これは一生の問題。一時の情に流されるわけにはいかない。


 だから考えるんだ。僕は茜と友人ではあるが彼女と恋人になってやっていけるのか?



「なーんて冗談ですよー」


「?」


「家出の理由はさっき言った通りですけど、それにさっき言ったことも本心ですけど今答えをもらおうとは思っていないんですよー」


「茜………」


「まだまだこれからいろいろ仕掛けてわたしのことを愛してくれるようにしますからね!!」


「………それはこわいね」



 笑顔でありながら茜の目は不安そうで、いや僕は彼女に助けられたのだ。深くは追及しないでおこう。



「あ、というわけでさっそく今日は一緒に寝ましょうねー!!」


「え!?」


「これもこれからのための一歩ですよー!!」



 彼女のやさしさに助けられた僕はまた彼女によって襲われるのだった。



 今日知ったこと2 やっぱり女性は怖いです。






「おおーい一緒にラジオしようぜ!!」


「気軽に遊ぶようにラジオに誘わないでくれるかなあ!?」



 冬休み5日目。昨日は茜を紅家に連れて行き赤理さんとの仲直りを見守った後、一致団結した紅家の皆さんに襲い掛かられるという慌ただしい日を過ごした僕は冬休み5日目こそ、この日こそ普通の高校生らしい冬休みを過ごそうとしていたというのに!!



「なんで今日ここに来たんですかねえ石倉 圭介さんよお!!」


「え!?なんでそんなイラついているんだよ!?」



 この空気を読めないアホ面男子高校生がよお!!



「それでラジオに出るってどういうことなんだよ。ああ!!」


「絶対怒ってるよなお前!!」


「おいおい兄ちゃんよお!!それが人にものを頼む態度なのかねえ!!」


「もうお前の性格が変わりすぎてどうすればいいのかわからねえよ!?」



 こうして今日も普通ではない冬休みが始まっていく。







 どうかお願いだから普通の日を過ごさせてくださいよ神様!!

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