表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
317/354

王者&本気

「僕に本当に勝てると思っているのかい?君は相手の実力をはき違えるような馬鹿じゃないだろう」


「貴様なんぞに我を語られたくないわ。貴様はただ我にやられればいいのだ」



 そう言いながら仁への攻撃を考えるディア。彼女はかなりの実力者だが今の状況ではさすがの彼女も考えて行動をしなければいけない。


 まず第一に黒羽 仁には大抵の攻撃が通用しない。彼に通用する可能性があるのは最低でもあたり一帯を破壊するほどの魔法で可能性があると言ったところだ。


 第二にいまだにこの家の敷地内では距離が伸ばされているため弾丸のように発射する魔法の場合、その移動距離が長くなっているため交わされる可能性が高まっている。


 そして第三に透の聖剣が壊されていたことが気になる。とくに『破滅の聖剣』さえも破壊されたというのがわからない。

 あの聖剣はその刃に触れた瞬間に自動発動で触れたものを『破滅』させることができるはず。

 さらに言えばあの剣にかかる衝撃や重力なども破滅させることができるため壊されることなんてあるはずがないのだ。


 なのに破壊された。その理由はおそらく黒羽 仁が空間拡張された状況で自分たちよりも遠かったのに先にたどり着いていたこととも関係があるはずだとディアは考えた。



(そしてそれはおそらく黒羽 仁のオリジナル属性なのだろうな。まあいままでからわかっていることである程度の推測はできる)



「どうしたの?やっぱり勝てないと悟って攻撃をするのをやめたのかい」


「まさか。どうやって貴様を苦しめてやろうか考えていたのだ」


「ふーん。まあ何をやっても無駄だろうけどね」



 これを自惚れということはその場にいた誰にもできなかった。実際に彼は透と悠弥の2人をおそらくまとめて戦ってそのうえで勝っている。

 ゆえにディア1人を相手にするときに彼は余裕でいられるのだ。


 そしてそれを理解しているからこそディアはその余裕を突くのだ。



「っ!?」


「どうした勇者?何やら体調が悪いようだが大丈夫か?」


「これは、いったい………」


「貴様は確かに強いのだろう。だが強いからといって生き残れるかと聞かれればそういうわけではないだろう」



 いきなり膝をついた仁に見下した目で見つめながら話しかけるディア。蓮たちはいきなり仁が膝をついたことに驚きながらもディアが何かをしたのだと感じた。



 これから蓮たちは初めてディアの本気の戦いを見ることになる。その昔、透が初めてディアにあった時と同じように


 彼女が国で『最終兵器』と呼ばれていたその力で勇者へと立ち向かっていく。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ