遠足-出発まで-
遠足初日、今回は学校からバスで行くとのことなので、遅れないようにいつもより早めに学校につくようにした。そして集合場所につくと僕が毎日あっている人が(平日だけ、休日は除く)見慣れないものを持ってそこにはいた
「あっ、雪白君やっと来たわね。」
「おはようございます雪白君」
「よう、雪白。おせーぞ」
「雪白君おはよー」
「おはよう、みんな。ところでその持っているものは何なのか聞かせてもらえる?」
「なにって、見た通り武器よ?」
たしかにそんなことは(わかりたくなかったが)わかっていた。しかし僕が本当に聞きたかったのは
「なんで金棒やらピッケルやらダーツの矢なんかを武器にしてるのかを聞きたいんだよ!!」
そう、彼女たちの持っていたものはやたらとでかい金棒であったり先のとがったピッケルであったり武器だとは思えないダーツの矢だったのだ。なんなんだ、強い魔法使いの間ではこんなものだ愛用されているのか?
「雪白君、私はこの体のことを考えてこの武器にしたんです」
「あたしもこの体だからな。槍とか弓とかは使いにくくてよ。振りやすくってけがを負わせやすいこいつにしたんだ」
「わたしも日の魔法で加速させやすいこれにしたんですー」
「みんな別にネタとかじゃあなくてちゃんと考えて武器を選んでいるんだから、そこら辺は私たちを信じなさい」
「そういわれれば返す言葉もないけど、うんたしかにそうだね信じなくってごめんね」
「いえ、いいですよ。そうやって気にしてくれているのは私たちのことを思ってのことでしょうから」
風宮にこう言われると実際は何も考えずに言った僕としては悪いことをした気になってしまう。
「黒羽の武器は見当たらないけれどどこにあるの?」
「私の武器?わたしのはこれよ」
そういって彼女がカバンから取り出したのは刀だった。その刀はすべてが黒かった。これはもしや暗殺に使われる刀ではないかと考えたところであることに気づいた。
「これってもしかして魔道具?」
「さすがね、これに気付くなんて。その通りこれは魔道具『黒天』私のお気に入りなんだ」
魔道具『黒天』聞いたことのない魔道具だ。おそらくオーダーメイドだろう
「お前たち。もう来ていたのか」
そういって現れたのは織羽先生だった
「おはようございます先生、もしかして先生が僕たちのグループの引率ですか?」
「ああそうだ。特にすることがないのならばバスの中に入っておけ。席は早いもの順だからな」
「わかりました」
そういうと先生はバスの中に入っていった。
「それじゃあ私たちもバスの中に入るわよ」
「そうだね。バスの中に入ってトランプでもしてようか」
「さんせー」
そうして僕たちは全員が集まるまでトランプをしていたのだった