白緑決着 探せ幼女!!
僕の視界はだんだんとひどくなっていっている。いまでは瞬が10人ほどのんびりと歩いているのが見えている。
「本当に何をされているんだって話だよねえ」
「そう簡単にはいきませんよ」
声の聞こえてきたほうに10発ほど打ち込むがやはり当たっていないようで10人の瞬はその姿がぶれることさえなかった。
困ったな今『真実の聖剣』はちょっと手元にないから自分で何が起きているのかを理解しなければいけないんだけど、さすがに手を抜いてちゃわからないか………
しょうがない、いくらこの空間では現実時間よりも時間が早く進むと言ってもこれ以上は現実の時間も30分くらい経ってしまう。
ライト君たちの楽しい文化祭の時間を僕のために使わせるのは申し訳ないね。本気でいこうか。
「瞬、こっからは全力でいくよ」
「それは怖いですねえ」
全くよく言うよ。
「《正装白衣》」
「やはりその技術は怖いですね」
問答無用、無理やり《正装白衣》で魔法による異常を正したからさすがにあの瞬は本物だろう。
そして相手が見えたのならもう問題はない。
「《狂装白衣》」
「それを使ったなら魔法は、使えない!?」
「当然だよ、いまだに《正装白衣》を使っているのだから。はいタッチ」
これで試練は終了。僕らは元いた場所に戻されたのだった。
「透君」
「説明はまた今度ね」
今は説明したくないんだよねえ。
瞬も一般人であるライト君たちがいるのを思い出したのかそれ以上聞こうとはせず、自分の仕事をするためにライト君たちに向き合った。
「では試練をクリアしたあなたたちに次に探す人物の特徴を教えます」
「はい」
「髪は茶色の見た目が幼女な彼女を探してください」
「………はい?」
「では私は朝日さんを探しますので」
「ああ瞬少し待ってくれないか」
そうしてこの場から去ろうとする瞬を少し留め、あることをしてもらい彼には行ってもらった。
さてと瞬のヒントで困惑している彼らをどうしたものか………
とりあえず茶髪幼女を見つけたら僕に聞くということにした彼らは現在手間取っていた。
それもそのはずで瞬は人より大きいからこそ簡単に見つかったが今度の相手は平均以下の小ささだ。人が多いところでは見つけにくいことこの上ない。
しかも僕は彼女がどういう場所を好きなのか全く知らないのだ。そういうことから僕が彼らにできる手助けはないのでまた時間がかかる。
まったく見た目が小学生なら行動原理もそれであってくれればいいのになあ。
「あーやっぱ綿あめうめえな!!」