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文化祭の案 白の見せ場(無)

「そんな弟子と師匠のネタはどうでもいいのよ!!」


 蓮の叫び声と同時に茜と奈々が僕たちを引き離し椅子に座らせる。なぜだか僕を引っ張った茜の力がやけに強かったんだけどどうしたんだろうか。

 まあ引き離されたのでこれ以上ネタを引っ張ることなく考えを始めるとする………




 ………




 ………Zzz


「………透君?」


「っは!?寝てないですよ、寝るわけがない、僕を寝させたらたいしたものだよ!!」


「何を焦ってるのかしら。私はただ声をかけただけよ?」


 蓮の目が冷たいけれど、僕は寝てないからそんな目で見られるべきでないと思うんだ。まあ僕は寛大だから思うだけにとどめておくんだけどね。

 そろそろ真面目に考えようか。




「一つ思いついたよ」


「本当!!」


「どんなのですかー?」


 僕の発言に即座に食いついてくる蓮と茜。うん、やっぱり反応がいいとうれしいねえ。いい反応をもらったんだからできるだけうまく説明しようか。


「参加者限定の宝探し、みたいなものだよ」


「どういうことですか透」


「まず僕たちがそれを行うということをわかりずらいところに掲示するんだ」


「ふむふむ」


「それを見つけられなければ参加資格がないということでおしまい。ただし見つけた場合は次に進むんだ」


「なるほど、次というのは我らの誰かの特徴などを示して探させるのか?」


 先取りされてしまった。ディアの察しの良さはこういう時は若干マイナス要素だよなあ。と思うのはこれくらいにして説明の補足を続けよう。


「そういうことだけど、僕たちの誰かを見つけたら見つけられた僕たちが試練を出すんだよ」


「試練?」


「本当に戦闘をするわけにもいかないからね。例えば勝利条件をあらかじめ設定しておいてそれを挑戦者が見事推測し、実行できたら次の人のヒントを与えるって感じかな?ちなみに勝利条件はそのヒントを出しておいたほうがいいんだろうけど………どうしようか?」


「前もって会話や行動で匂わせておけばいいだろう。そういうところもよく見ているかというのも必要だということだな」


「なるほど、それで全員の試練をクリアした人たちに宝をあげる、っていうことでいいのよね?」


「まあ文化祭終了時にクリアした試練の数で宝をあげるのもいいかもしれないけれど、全員の試練をクリアしたのなら普通に宝を渡していいんじゃない?」


「でも試練の場からわたしたちは動けないんじゃあないですかー?」


 ふっふっふ、茜もいいことを言ってくれる。こういう時にこそ僕のありがたさがわかるってものだよね。


「それはだね」


「どうせ透がそういった魔道具を作るのだろうよ」


「ディアーーーーーー!!」




 僕の見せ場を返せー!!

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