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師匠と弟子?

「それで結局何をすることになったんだい?」


 何気なく聞いたこの言葉に過剰に反応する人が6人。すでに速水先輩は帰っているので、つまりはこのクラブの全員が目をそらし冷や汗を流すといった反応を返したのだ。

 そして僕はこんな態度を取られればいやでもわかってしまうことがある。しかし僕からそれを言い出せばお前のせいで(心配したために)考えられなかったという逃げ道を作ってしまう可能性があるので、僕は何も話さずに、静かに、1人ずつ目を合わせていくだけだ。


 その結果、全員がまだ何も決まっていないことを白状したので僕は満足し………そのまま家に帰ろうとする。


「ちょっと待ってぇぇぇぇ!!帰らないで透君!!こういう時こそあなたの知恵がいるのおおおおおおお!!」


「ええい、離すんだ蓮!!女性が男性の足にしがみつくのは今するようなことではないだろう!!」


「だったらこうすればいいんだな!!絶対に逃がさねえぞ!!」


「肩車ならいいわけじゃないことは分かりきってるだろ奈々!!というかプライドはどこに行ったんだ!!」




 結局逃げられなかった。2人以外にも妨害は続き、最後に瞬が現れたので僕は降参したのだ。

 そして文化祭で何を出し物として行うかを考えるのだけれどもこれがなかなか難しい。

 僕たちは人数が多いわけではないのでカフェなどでは人手が足りなくなる。それにこの人数でできることがあったとしてもおそらく全員がいなければうまくいかず、その場合文化祭を客として楽しむことはできなくなってしまうだろう。


 やはり理想は主催者としても参加者としても文化祭を楽しむことだが何かいいものはないのか………


「すみませんね師匠」


 考えていると紫原がいきなり謝ってきた。


「何を謝ることがあったのさ。後、僕は師匠じゃないからね」


「今回の文化祭は新入りである私が何かいいアイデアを出して盛り上げていきたかったんですけど………」


「別に新入りだからいいアイデアを出さなければいけないわけじゃないだろう。みんなが楽しみたいから、自分も楽しめるようにいいアイデアを出すんだ。それに案がなくても準備や実行で挽回してもいいしね」


 まったく、新入りだからやらないといけないっていうのは新入りじゃなくなったらやらないと言っているようなものだと思わないのかな?


「師匠………」


「師匠じゃない」


「いいえ、やっぱりあなたは私の師匠です!!」


 そんな笑顔で言われても弟子入りなんて認める気はないからね。そのためにもやはり言っておこうか。




「僕は師匠じゃあないさ」

この小説はいつから師匠と弟子の話になったんでしょうか?

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