白の驚愕 これが罰?
僕が目を覚ました翌日は平日だったので僕は何の疑問も抱くことなく登校を始めた。
しかし学校に近づくにつれ僕は今日が平日であっても実は祝日ではないのかという気持ちが強くなっていった。
そして校門にたどり着いたとき僕の疑問は驚愕へと変わったのだ。
僕が見たのは幻覚だろうか、実はまだ目を覚ましてなくて夢を見ているんじゃあないだろうか。そう思えるほどに僕の目に映る学校は変わり果てていた。
まず校門からしてすさまじい、僕が呆然と立っている間にも何人もの生徒がくぐっていくのだがその度に校門の横から5メートルほどの色とりどりの火花が吹き出している。
しかもいつもなら使用許可が必要なはずの魔法を先に登校していた生徒たちが惜しげもなく使っている。
もう学校がクーデターにあって乗っ取られたと聞いても信じられるがとりあえず魔道具で蓮たちが登校していないかを確認する。
今の時間はそれほど早くなく、かといって遅刻するほど余裕がないわけではないぐらいだ。
なので誰も登校していないということはないと思いたいが彼女たちは突然急用が入ることもあるから安心はできない。
不安と疑問の中で僕は魔道具が結果を出すのを待っていた。
結論として蓮たちは全員登校していた。そして全員が部室にいたので僕もそこに向かってみたのだが部室棟の中は外から見た校舎など比較にならないほどに改変されていたのだった。
そんな中を歩いていくのは正直言ってかなり怖かったのだが(まさかこの前の罰がこれじゃあないよね?)そんな気持ちも部室の前に行けば吹き飛んだ。
部室のドアがあったところにドアがない。
別にとんちとかひっかけクイズというわけではない。純然たる事実を言ったまでである。
ドアが消えている、しかし魔道具はこの壁の向こうに蓮たちがいると示している。つまり何らかの仕掛けでドアを見えなくしていると考え、仕掛けを探してみるが見つからなかった。
まさかこんなことが起こるとはなあと黄昏ていると後ろから話しかけてくる声があった。
「どうした透、そんなところに突っ立って」
「ん?速水先輩ですか。お久しぶりです!!」
僕に話しかけてきたのは生徒会副会長である速水先輩だったようだ。ちょうどいい先輩なら今この学校で何が行われているのか分かっているはずだ。
「先輩、僕は2週間ぶりに登校したんですがいま何が起きているんですか!!」
「何と言われても文化祭の準備だが?………ああそうか2週間休んでいたのなら知らないのか」
「?」
知らないって何だろうか、今年の文化祭の規模が置きくなったということだろうか?
というか文化祭ってその前の体育祭は?
「今年は体育祭を第2高校と合同で行うことになったので文化祭を先に回したんだ」
「………え?」