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白1人追加でーす!!

 side 黒羽 蓮


 私たちと2人の透君との戦いはどちらも優勢になることなく続いていった。

 こっちは《狂装白衣》を破る手段を見つけることができず、リーダーと北条さんが何とか抑えていた。透君たちはと言えばリーダーを抑えれてはいるがそれに力を入れすぎて(というかそうしなければ北条さんはともかくリーダーを抑えられない)こっちに対する決め手がないという状態になっている。


 しかし現状不利なのは私たちのほうだ。私たちは今のところ増援の当てもないが、透君たちはまだいるのだ。それを考えると今目の前にいる彼らに全力を出して先に進めたとしても、その先にまた別の透君がいれば私たちの目的は果たせなくなってしまう可能性が高い。


 そしてそれぞれがどうするべきかを考え続けているときに『彼』はやってきたのだった。


「やあやあ皆さんこんにちはー!!」


「くそっ!!どうする蓮、むこうは一人増えたぞ!!」


 奈々ちゃんの言う通り人数が変わってしまった。

 このままだと私たちは………そんな考えを馬鹿にするかのように、全くの杞憂だというかのように新しく加わった彼は想像のつかないことをしてみせた。


「………どういうことだい僕?」


「邪魔をするなあああああああああああああ!!黒羽!!黒羽!!黒羽ああああああああああああああああああ!!」


「とりあえず一時休戦といこうじゃあないか」


 どういうことなのだろうか、新しく加わった彼は最初の2人を何らかの方法で拘束したらしい。

 2人とも抜け出そうとしているようだがどうやっても逃げられないと悟った片方はあがくのをやめてしまった。


 しかしどういうことなのだろうか、彼もまた透君であるはずなのに意見の食い違いなんておこるものなのだろうか。

 いやそもそも彼が本当に一時休戦を申し出るのかさえ私にはわからない。そう言って油断したところを不意討ちで襲ってくるほうがまだ透君らしい。


 どうやら私の考えたことを他のみんなも考えたようで誰も警戒を解くことなく透君の出方をうかがっている。


「誰も信じてくれてみたいだけどこの場合は僕のことをよくわかっているなと喜ぶべきか、それとも僕のことをそんなふうに思っているのかと悲しむべきか悩むねえ」


「そんな無駄話はいい。それよりも一時休戦っていうのはどういうことだ?」


「文字通り、言葉通りの意味だよ。僕たちはそちらに攻撃しない、だから君たちも僕たちに攻撃しないと約束してほしいのさ。この約束を守ってくれるなら君たちはこの場所を好きなだけ探し回って構わない」


 この話がどうしても罠だと思ってしまう私は相当毒されているのだろうか。しかしこの場で決めるのはリーダーだ。彼女の決定にわたしは従おう。




 そうして何分か経ってリーダーが決めた答は………

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