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戦いの前の一時休止

side 黒羽 蓮


 それは一瞬だった。

 その一瞬でパーティ会場は闘技場に変わり、白服の彼と『勤勉』を騙っていた人以外は闘技場の観客席に座っていた。


「これは、何をされたんだ!?」


「転移したわけではなさそうですね。天井が魔法実験場のもので変わっていませんから」


「つまりこれは彼が作り出したっていうことですかー?」


「おそらくはそういうことでしょう。まあそれよりも気になることがありますが………」


「何が気になるの?」


「彼、透君だと思うのですが」


「「「………ええっ!?」」」


「まあ彼らの戦いが始まりそうですし透君かどうかすぐにわかるでしょう」


 いやその前になんで彼が透君だと思うのかを教えてほしいのだけど!?確かに身長は似ているけど声が違うじゃない!!






side 紫原 瞳


「瞳、大丈夫かい?」


「はい、大丈夫です。心配してもらいありがとうございます」


 ………はあ。今回の人は偽物ではないと思ったのだけどなあ。

 実は私が『七つの美徳』を名乗る人にあったのはこれが初めてではない。まあそれもそのはずで今まで探し続けていたのに(そのための魔道具もいくつか作った)何の手がかりもないなんて私に限ってはないのだ。


 ただし本物や有益な情報よりも偽物やどうでもいい迷信などのほうが多かったんですけどね。

 まあそんなわけであの人が偽物だったことにも多少は残念な気持ちはあるけど、その気持ちだって本物(仮)に会えたのだから結果的にはうれしい気持ちのほうが強い。


 そんなこともわからないからこの勇者もどきはハーレムを作るのだと気づいていないのだろうか?

 彼が女子を引き寄せるのは何かの魔道具の力で、その力はおそらく『自分の気持ちが相手に届かないとき』に発動する精神干渉系のものだろう。

 ちなみに私はそれを防ぐ魔道具を使って今のところは防いでいる。まあいつまでもつかは分からないのでできるだけ早く彼らから離れようと思って入るのだけど。


 まあ私の外面に惑わされなかった『勤勉』のように勘が鋭すぎるのも問題だとは思うけど、まあ人間はやっぱり打算あってのものだと私は思っているしいまさら内面を変えることなんてできないしね。


 とりあえず偽物と本物の戦いを見てから自分はどうするのかを決めるとしましょうか。

 もしも私の想像以上だったならどんな手を使ってでも弟子入りを果たしてやるんだから!!


sude 勤勉


 さあこの嘘つきに勤勉式教育指導を行うと同時に彼の知識と考え方を私も学ぶとしよう!!


 この世のすべて以上のことを私は学びたいのだから!!

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