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白と夢 どっちが上?

 日曜日、昔の人は神の言葉によりいかなる労働もしてはいけないと定めた日ではあるがそれは今の時代でも(学生においては)変わらない。




 だから僕が午後の12時を過ぎても眠っていても何の問題はないのさ。


 おやすみー。


「こんな時間まで寝ているなんて本当にどうしようもないダメ人間ですね。いえそもそも人間に分類することさえ間違っていると言えますね」


 ん?だれだろうか、まあ誰でもいいか僕は寝るだけだしね。


「しかし起きませんね、本当に寝ているのでしょうか?確かめてみましょうか」






 午後6時


 ずいぶんと寝ていたようだ。昨日は2つの聖剣を《形状変化》させていたからもしかすると何か負担があったのかもしれない。まだまだ研究のしようがあるな。


 しかし何やらやわらかいものを抱いているんだけどなんだろう?こんな抱き心地のいいもの家にあったかな?


 目を開けて確認してみると、そこにあったのは、きれいな白い髪と、誰が見ても美少女というであろう、悠がそこにいたぁ!?


「な、なんで悠が僕に抱かれて寝ているのさぁ!?し、しかもなぜか僕の服が脱がされているし!?はっ!!よく見れば空になった酒瓶が辺りにあるし!!まさか僕がよく寝ていたのはそのせいなのか!?」


 僕はなんということをしてしまったんだ!!明日までの課題とか全部頭から吹き飛んでいったぞ。いったいどうやって責任と取ればいいんだろうか。いや、そもそも僕に責任が取れることなのか!?


「うぅん、うるさいですよぉ。………あれ?どうしたんですか透?」


「悠、ごめんよぉ。僕に何ができるかわからないけどできる限りのことはするからさぁ。本当に、本当にごめんよぉ」


「へ?ちょ、ちょっと本当にどうしたんですか!?」






 午後8時


 僕は2時間前の心境などどこに行ったのか悠に怒鳴り散らしていた。

 それもそのはず、2時間前の状況は悠が冗談で作り出したものだったのだ。それを聞いた瞬間に僕の態度が急変したのは責められることではないだろう。


 なので悠が泣いていても「ごめんなさい、ごめんなさい………」と言い続けていても僕が手を緩めることはないのだ。






 午前5時


 とりあえず説教を止めた後、腹が減ったので晩御飯(朝ごはん?)を食べることにした。自分のしたことがどれほどのものか理解した悠も手伝ってくれたこともありいつもより若干豪勢なものになった。


 悠の生活技術が上がっていることを確認しながらそもそも何をしにここに来たのかを聞くことにした。悠はまだ蓮たちへの聖剣を集め終わっていないはずなのにどうしたのかをいまさらながら気になったのだ。


 すると悠の答えは


「透に、至急、頼みたいことが、あるって、ヒック、私に、伝言を、頼んだんですぅ」


「それなら早くそう言いなよ」


「言う前に透が寝ていたし、その後には、透の説教で言うタイミングがなかった」


「ああぁん?」


「ごめんなさい、すべて私が悪かったです」






 ………どうしよう、これ結構楽しいんだけど。

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