茶の白に対する圧倒的勝利!?
「さてと、そういうわけでおまえらの相手はあたしがさせてもらうぜ」
「べつにかまわんよ。その少年も強かったが、少し物足りなかったのでな」
「それじゃああんたが満たされることはねえな」
「なぜだ?」
「すぐにあんたらが負けるからだよ!!《土槍》」
「っ!?」
土屋の魔法により生き残っていた7人の前後左右から土が伸びまるで槍のように襲った
この攻撃を防げたのは僕を倒した人とリーダーらしき人だけだった
恐るべきスピードで魔法を行使した土屋をほめるべきか、それとも2人とはいえ生き残った相手をほめるべきなのか
まあこの戦いはさきほど僕が戦った時より長引きそうなので少しでもできることをやっておこうか
そうやって僕が影でこそこそやっているうちに1対2の戦いは激しくなっていた
「切り裂け《風太刀》!!」
「《土壁》、《土槍》」
「させません、わが敵をいなしそらせ《風の盾》!!」
剣を使う人が攻撃に専念しリーダー(仮)が防御を行う
2対1の状況をうまく利用している
しかしそれにしてもすごいのは土屋だ
魔法を使うときに必要なのはどんな現象を起こしたいかというイメージだ
イメージによって同じ魔法を使うにしても強さが変わるのだ
そのイメージを補強するために魔法を唱えるために詠唱をするのだが土屋にはそれがない
そのくせに魔法は強く詠唱がないことで魔法の速さも早い
正直1年のレベルではないように思える
この強さを考えるに僕が土屋と組まされたんじゃあなく土屋のほうが僕と組まされたのだろう
まあ、そこらへんを気にしても誰も幸せになれないので考えるのはやめよう
3人の戦いに意識を半分戻すと土屋は汗一つかいていないのに対し、2人は息が切れていた
「さてと、それじゃあそろそろ終わらせてもらうぜ。予想以上にあんたらが強かったんで結構長引いちまったからな。そろそろ1時間がたったころだしな」
「確かに俺たちはこれまでのようだな。………すまないが降参させてもらってもいいだろうか?」
「なんだって?」
「もちろんタダでとは言わない。ほらこれが予算だ」
そういうと彼は名刺サイズの紙を土屋に投げた
「へえ、これが予算か。いいぜその降参を認める」
「すまないな。それとそこの少年いつかまた二人で勝負しよう」
「いやいや、断らせてもらいますよ。僕には荷が重すぎる」
「むう、そうか。残念だな。まあ断られたものはしょうがない。ではリタイヤ申請」
そうして2人はこの争奪戦から姿を消していったのだった