白の初対戦 鮮やかな勝利!?
ついに始まった活動系クラブ予算争奪戦、土屋と行動する僕だが『一高魔法研究会』に囲まれ戦うことになってしまった
僕と土屋は20人を相手に生き残ることはできるのか!?
今の状況を説明するならこんな感じだろうか
とはいえ実際は土屋が13人を抑えていてくれているので少し楽ではある
とりあえず残りの7人の動きも封じておこうか
僕が取り出した40枚のおふだ、魔道具名『黒札』は1枚ごとに遠隔操作ができ、さらに基本5属性、火、水、風、土、雷に魔力を属性変換できるというものだ
「さてとそれじゃあ行きますよ。《五属結界》」
「ふんっ、そんな札に何ができる。こんなもの私の魔法にかかれば………なにっ!?魔法が使えない!?」
僕が今使ったのは黒札を5枚使った封印術である。
これにより7人の動きと魔法は封じることができた残りは5枚どう使うか
「さてと、『一高魔法研究会』のみなさん。これであなたたち全員は身動きが取れません。さっきもらった言葉を返させてもらいますが降参してもらえませんか?」
「ふざけるなっ!!私たちが貴様らに降参などするはずがないだろう。こんな結界私にかかれば………」
「無駄ですよ。その結界はあなたたちが放出する魔力によっても強化されます。つまり、魔力を出すほど自分の首を絞めているわけです。」
「そんなばかな!?私たちが、私たちが負けるはずがない。負けるはずがないんだぁっ!?」
よしっ、相手は冷静さを失ったこのままいけば勝てる!!
「落ち着け桐生。」
僕が希望を見出した時、リーダーの(桐生さん?)の横にいた人が話し始めた
「しかし、速水さんこのままでは私たちはっ!!」
「だから落ち着いてよく考えろ。この結界は直接魔法を使って作られたものでなく、魔道具で作られたものだ。それほど強固なものだとは考えにくい。さらにこの魔道具は5属性に魔力変換ができるように作られている。魔力消費量もかなりのものだろう。別に何もしなくても勝つことはできる。」
「では、さきほどあいつがいったことは。」
「おそらくブラフだろう。それによって降参させたかったのだろうな。」
気づかれた!?
その通りこの魔道具には彼が言った通りのデメリットがある
しかし、今ならまだ残りの札で倒せる
「しかし待っているだけでは芸がない。ここはこの結界を打ち破ってみるか。」
そう言うと彼は腰につけていた剣で札に一撃を入れた
「ぐっ!?」
「ほう、札に攻撃を入れると君にもダメージが通るのかな。」
その通り僕はこの魔道具をできるだけ長く使えるように札へのダメージをいくらか僕が肩代わりするようにしていたのだ
「では、さらに行くぞっ!!」
早く重い一撃だった
札の肩代わりでこれほど受けるということは今までなかったために慢心していたのかもしれない
今回は札を守るための策が完全に裏目に出た
結界を外す前に僕は倒れてしまった
「ふう、これで解放されたか。なかなか危なかったな。」
「くっ!!」
立ち上がれない
それどころか他の6人にかけた結界も解けてしまった
くそっ、このままじゃあ!!
「おいおい、鮮やかに倒すんじゃあなかったのかよ。まああたしがあいつらを窒息させるまでは耐えたんだから大したもんだけどな。あとはあたしに任しとけ。」
土屋がそう言いながらも僕に土属性の回復魔法をかける
「いや、ほんとにごめんね。あんなに見栄張ったのにあっさり負けちゃってさあ。」
「気にすんな。魔道具での戦闘は普通に魔法を使うよりも大変だからな。」
「ははっ。そこでフォローを入れられるなんてみっともなさすぎる。でもごめんもう一つみっともないとこ見せるけど………後は任せていい?」
「おう、まかせとけ!!」
ああ、本当にかっこいいなと思いながら僕はこれからの戦いを見ることにした