白は何気にこれが多い
ぐっすりと布団で眠った後、久しぶりに(僕的にはそんなに久しいと感じていないが)学校に向かった。
朝起きたときに昨日作っておいた僕から勇者の情報を手に入れていたし、《テリトリー》を各当主たちに使った時に爺さんから『美徳』の情報を手に入れてはいたのだが、今の僕にはそれよりも重要なことがあった。
そうそれは………
「それではこれより補習を始めます」
………校長先生が指導する補習だ。
昨日家に帰ると補習の知らせと書かれたプリントがあり、そこにはなぜ補習を受ける必要があったのか、いつ、どこで、どのように行うかが細かく書いており、それから目をそらすために(現実逃避)風呂に入った後、布団でぐっすりと寝たのだ。
そうして今朝、机を見てみると何も変わることなく補習の知らせと書かれたプリントがあったのだった。
そうして補習が現実であると理解させられた僕はプリントにしっかりと目を通したのだった。
『補習の知らせ
雪白 透君へ
あなたは9月12日から9月19日の間当、校の授業を全て欠席したために第一魔法高校校長による補習が決まったことをお知らせします。
この1週間は1年生にとって大切な授業が複数あったのでこのままでは授業についていけなくなる可能性がありますので欠席などはしないようにお願いいたします。
場所 校長室
補習内容 ……………………………………………………………………』
などといったことが書かれているのを見たときには校長先生の依頼で休むことになったのにひどいんじゃあないかな?と思ったがよくよく考えれば学校で一番偉い(つまり魔法学校では一番魔法に精通している)校長先生がわざわざ補習をしてくれているということが十分に融通を聞かせたということなんだろうとそう思っていた。
………甘かった。見通しが甘すぎたなんてもんじゃあなかった。
補習は普段の授業と同じ時間に始まり放課後には終わった。それでもう補修は終了した。
この終了は今日の補修が終わったという意味ではなく1週間分の補修がすべて終わったという意味である。
本来1週間かけて行うところを(後で知ったことだが先週の授業はなぜかいつも以上のハイペースで授業を行い3週間分は進んだらしい)1日に詰め込んだのだ。
結果、1人の生徒には勉学に対する恐怖が刻み込まれたのであった。
………そうして僕は次から学校を休む時は録画用の魔道具でどうにかできないかを考えるようになったのだった。
~ある補習風景~
「このとき各国は新しい名前を付けることにし………」
「そこを間違えてはいけないといいましたよね!!」
「この年号は覚えにくいですが覚えなさい!!………そんなの無理?ならば私が物理的に覚えさせてあげますよ!!」
「もういやだ!!ここから逃げて」
「そんな暇があるなら1つでも多く覚えなさい!!まだまだ覚えなければいけないことはあるんですよ!!」