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向き合う白 踊る黒

 僕は黒羽 烈が嫌いだ。憎んでいるのを通り越してできるだけ関わりたくないとさえ思っている。

 そんな僕だからその息子に対していい感情を持っていないのは分かってもらえるだろう。

 その結果が関わりたくないという思いから苦しんで死なせたいという思いになったのだから皮肉なものだと思う。

 そんな僕がまともに相対するならばこんな言葉で始めるのもいいかもしれない。


「ようこそ黒羽 仁。君がここに来るとは少し予想外だったよ」


 そう僕はまだ状況を理解できていない黒羽 仁に言ったのだった。




「ここはいったい?いや、それより雪白君、萌たちを解放しろっ!!」


 相変わらずうるさいなあ。いやさっき会ったばかりだし相変わらずというのはおかしいのかな?


「解放してもいいよ。僕との遊びに付き合ってくれるならね」


「えっ?」


 どうして僕の言葉は彼を呆けさせるのかな?まあとりあえず話を進めようかな。


「現状を説明しておくと君は精神体としてここに存在している。体に意識がないことを気づかれないように色々とやっているから外から助けてもらえるなんて思わないほうがいいよ」


「………何をやって欲しいんだい?」


「ただ見ていて欲しいのさ」


「見るだけで萌たちを解放してくれるのか?」


 今まで色々とやったからかずいぶんと用心深いなあ。その程度の用心で僕をどうにかできるわけでもないのに無駄なことをするなあ。


「ああそうだよ。ちなみに君をここに連れてきた魔道具の名前だけど『絶対不変の金貸しの(クリスマス・キャロル)』って言うんだ」


「クリスマス・キャロル?今は秋だぞ?」


 さすがに今の時代ではあまり知られていない話だからしょうがないのかもしれないけれど、個人的にはたくさんの人に読んでほしいんだよなあ。

 まあそれは置いておいて話を進めるか。


「まあ君の知らない物語のタイトルから取ってきたんだよ。これから君は3つの罪、過去、現在、そして未来の罪を見てもらう。それを最後まで正気を保ってみることができたのなら、いや耐えきることができなくても君の友達は解放しよう」


「僕の罪?そんなもの僕にはない!!」


「そう思うならこのゲームに参加すればいいだろう。そうすれば君がどうなっても助かる人は出るんだし」


 まあ君がどうなるかは僕の知ったことじゃあないしね。別に殺しあうわけでもないから契約的にも問題はないしね。

 さあここまでお膳立てしたんだ、きちんと参加して僕をせいぜい楽しませてよね。


「………わかったその勝負受けて立つ!!」


「それじゃあゲームを始めよう!!」

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