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魔法で誘拐? そして交渉へ

「連れてきました」


「ご苦労、休んでいろ」


 雷が雷家の当主と言葉を交わすとそのまま勇者のところへ歩いて行った。

 今この場を見渡すと『純色の五家』と黒羽家の精鋭と言える人たち、そして蓮たちと勇者がいた。


「ようこそ3人とも、急な呼び出しに答えてくれてありがとう」


「呼び出しに答えた気はないけど。いきなり転移魔法で連れ去ることを黒羽では呼び出しに答えたことになるのか、覚えておくよ」


「なに?雷、説明して連れてきたのではないのか?」


「連れて来いと言われたから連れてきただけ」


「だめだよ心、ちゃんと説明してきてもらわないと」


「ん、ごめん仁」


 目の前でいちゃつくのやめてくれないかなあ。いや勇者にはそんな意識はないんだろうけど本当にむかつくな。

 しょうがないので徳治の爺さんに八つ当たりでもしようか。


「それで爺さん、こんなに黒羽と五家を集めたところに僕を呼ぶなんて、ここにいる全員を滅ぼしてほしくなったのかな?」


「いや違う、今回は『大罪』について聞きたいことがあるのだ」


「聞きたいことを教えてもらえるとは思わないことだね。ディアと茜を連れてきたのには理由があるんだろうけど、彼女たちを使っても僕はしたくないことをすることはないんだよ」


「私の残りの命を減らすといえばどうかな?」


「正気か?」


「もちろんだとも」


 徳治が死ねば僕は黒羽一族を滅ぼせる。そのタイムリミットをわざわざ縮めるほどのことがあったのだろうか?

 ならもう少し交渉してみようかな。


「そうだねえ、その条件でなら大抵のことは話してもいいんだけど話す内容が『大罪』についてだからね、少しだけ釣り合っていないと思うんだけど?」


 さあどう出るのかな?


「何を言っているんだ雪白君!!今はそんな」


「黙っていろ仁、私はいま黒羽の代表として交渉しているのだ。余計な口を挟むな。私の命で足りないのならさらに『美徳』についての情報を1つ教えるそれでどうかな?」


 『美徳』の情報とは予想以上にいいものが引き出せたな、まあこれほどのものを即決で渡すくらいだからよほど時間がないんだろう、少しサービスしておこうか。


「その2つでいいよ、じゃあ今すぐ情報をあげるから抵抗しないでね。《テリトリー》」


「貴様っ!!」


「徳治さま!!」


「落ち着け皆の者!!今のは私に情報を送っただけだ、気にすることは何もない!!」


「それじゃあ爺さんと五家の当主たちに情報は渡したからね、僕はもう帰ってもいいかな?」


 僕の忍耐力がなくなる前に帰っておきたいんだが返してくれ


「いや待ってくれ雪白君、君に聞きたいことがある」


 ………ないんだね。蓮は助けてくれないのかなあ。


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