川崎ブラザー計画
「はぁ、疲れたぁ」
私は今緑色のビキニを着て、オレンジ色の沈みかけの太陽の光を全身に浴びながら砂浜に『株式会社葛城』と川崎茜さんが共同で開発した医療用の黒いサングラスを装備し、砂浜に寝そべりながら行ったり来たりを繰り返す海水を受けながらのんびりと休養していた。見渡す限り遠くにも近くにも居ない最高の環境だった。
「...誰も居ないし全部脱いじゃってもいいよね?」
見渡す限り遠くにも近くにも居ない最高の環境だった。だから私は今身に着けている水着を全て丁寧に外し、砂浜に海水が届かない所に置いて立ち上がった。体が濡れているせいか細かい粒が湿っている部分に着いていた。けど、ふと何かの気配に気付いた。振り返ると知り合いにそっくりな男が居た。
「お前、こんな場所で全裸恥ずかしくねぇのか?」
「ちょっと見ないでよ!」
「悪かった見てない見てない」
「嘘、絶対見たたでしょ!」
「見てないって!」
「......貴方誰なの?!」
「俺?川崎工、川崎茜の細胞を使って作られたクローンさ」
「クローン?」
「前に『男体化』の薬作れって茜にしつこく迫ったろ?技術的に作れなかったから『分身を作る』事で睡蓮の願いを叶えたって訳さ」
「どうして私の名前知ってるの?」
「おいおい、俺はあの川崎茜の男版だぞ、あいつの最新の記憶や知識を元に生み出されたんだぞ。もう分かるよな?」
「......あぁそういうことかぁ」
「目のやり場に困るからビキニ着なよ」
右手と左手で恥部を隠しながら水着を着けた。目のやり場に困ると言いつつも時々顔を動かしてこっちを見ていた。確かに言われてみれば川崎茜さんに似ている。こんな形で願望が叶ったのは不本意だけど。元の素材が良いせいか滅茶苦茶イケメンだった。
「お前、可愛いな」
「......うっさい、ありがとう」
久しぶりに心の奥そこからマグマよりも熱い何かが湧き上がってくる。そしてその感情は今にも噴火しそうなほど激しく揺れ動いていた。長年の願いである『川崎茜』との一体化がついに現実になった。ありがとうございます。私は貴方の事を愛してます。




