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74.ルゥ君と

「さっ!みさき!ベッドできちんと休んだ方が良んじゃない?」

「ボク達がついてるから、安心してね!」


二人は、私の腕を仲良く1本ずつ引っ張って、ベッドまで連れてきた


「あの。2人とも!」


二人は私を見る


「そんなに酷くないと思うし、ついていてくれなくても~……」


と言いかけて、引く気がない2人の表情にしりごみした


「『そんなにワガママ言ってると、治るものも治らないぞ?』」

ルイ君が何故かカイリ殿下のモノマネをしながら答えた


「『大人しく寝てること!いいね?僕の言うことが聞けるかい?』」

ルカくんは恐らくトキ殿下のモノマネをしている


「え?ルゥ君……どうしたの?いきなり…フフっ…」

ちょっと面白い

なんでいきなり2人のモノマネし始めたの?!

ここで笑っては、なんかダメな気がする!

と思って、笑いをぐっとこらえようとした

けど、我慢できなくて、クスクス笑ってしまった


すると、ルゥ君達は私の顔をのぞきこんできた

そして、満足そうににっこり笑うと、2人はお互いを見合って、私の腕と繋がってない方の手を顔の脇で繋ぎニヤニヤしている


ん?何が起こったの?!


「みさき笑ったね」

「うん。笑った!」


「???」


笑ってはいけなかったのだろうか……

笑うと負けよ……的なやつだったのかのかな?

私負けかな?


話の流れが掴めない


「ボク達、昔は結構病弱だったんだ~」

「その時、兄上が僕達によく言ってた言葉だよ」



へ……へぇ~~

でも、なんで今?

そして、モノマネの必要性ある?


そうこう話しているうちに、気づいたらベッドに到着していて、おやすみモードに移行させられた


もちろん、当たり前と言わんばかりに、2人とも寝転がった私の両サイドにそれぞれ陣取った


「病気の時1人だと寂しいよね?」

そう言って、ルイ君は私の手を握って、もう片方の手で頭を撫でる

「僕がずっと着いてるから、安心して眠っていいよ」


もう片側ではルカ君が

「眠れない?」

と言いながら、私の胸上に手を置いてトントンとリズムを取っている

「眠れないなら、僕が何かお話してあげよっか?」



ちょっと待って!!!

寝かしつけスタイルが、君たちのお兄さんと全くおなじなんですが!!?!


こんなんじゃ、おちつけるわけが無い!!


私はどうにか2人の包囲網をかいくぐって起き上がった


「あれ?みさき嫌だった?」

「僕は兄上にこうやってもらうの嬉しかったんだけど……」



やっぱりかぁぁぁ



「いや。えぇっと、2人と、カイリ殿下とトキ殿下との思い出話とか聞きたいなぁ~」


私は話を振った

すると、2人は嬉しそうに昔話を話し出した


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