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61.夢は辛くとも

お城の中は迷路のようだ

教会とは違って空気が澱んでいる

あちこちで噂話が聞こえ、人は平気で嘘をつく


お姉様はクリスタルを浄化する

私には使えない魔力

私も使えたら、お姉様のお手伝いができるのかな?


「あなたもいずれ使えるようになる時が来るわ」

「その時まで、心を育みなさい」


お姉様は教えてはくれないけど、言葉をくれる


多分、その言葉に従えば、なんかいい感じになるはずなんだけど、私にはその言葉の意味を上手く理解できない


マリアとして、

人の幸せを願い

言葉を与え

加護を贈る


そして、国の魔力を浄化し、人々の心を保つ

それがこの国のマリア


求められるものが多すぎる

国中の人の心を1人で救うことが出来るのだろうか


この淀んだ宮廷だけでさえ

私にはどうにも出来ないと言うのに


そういえば、お姉様が帰ってこない

どこに行ったんだろう


いくら待っていても、お姉様が再び私の前に姿を現すことはなかった……


寂しさと、1人になってしまった不安が私を襲う


これからどうすればいいのだろう

私には何も出来ない

魔力の浄化も

人々の救済も……


ポロリ……

涙があふれる


どうしたらいいか分からずに、ただ、心のままに涙を流すしか無かった


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