153.身支度は華やかに
下ではアルバさんとメリナさんが待ち構えていた
「さあ。みさきさん」
「こちらでお支度を致しましょう?」
2人に促されて、フワフワの絨毯が敷かれた鏡の前に立つ
アルバさんが持っている扇を一振りする
すると、ふんわりバラのいい香りが漂った
「凄い。いい匂い……」
「それは良かったわ」
アルバさんはニッコリ微笑むと、私の服をテキパキと脱がせた
そして、メリナさんが用意されたドレスを着せてくれる
白を貴重に、淡いピンクの刺繍が光の加減でキラキラと輝いて見える
「良くお似合いよ」
そう言って、ドレスを着せ終えると、お化粧台の鏡の前に誘導する
メリナさんが髪を、アルバさんがお化粧を担当してくれた
凄い。自分じゃないみたい
髪の毛は複雑に編み込まれながら、綺麗にまとめられた
そして、普段しっかりお化粧する機会なんて無かったけど、アルバさんによって、リップまで綺麗に塗り整えられた
「ん~~リップは直前の方が良かったかしら?」
アルバさんが頬に手を当ててメリナさんに問いかける
「まぁ……お二人次第ね?……クスクス」
2人はニコニコしながら私をメイクアップしてくれた
最後にメリナさんが扇を片手に、一振りすると、キラキラした光が舞い降りた
パウダースノーのようにふわりと降りたちラメのようにキラキラとしている
私がその光景に目を輝かせていると、
「さあ。最後の仕上げはお二人におまかせ致しましょう?」
と言って、隣の部屋に案内した