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152.準備はシャボン玉から
それから時が経ち、私は今、王宮の展望台みたいな塔の中で、沢山のシャボン玉を吹き続けている
ライラさんに用意された道具で、天井が高いとはいえ、塔の中がシャボン玉で埋まってしまうくらいには吹き続けてるけど、そのシャボン玉が割れる気配は全くない
溜まっていく一方だ
これを何に使うのかは分からないけど、とりあえず、ストップがかかるまで私はシャボン玉を量産し続けた
すると、ライラさんがやってきて
「まぁ!素敵ですわ!!みさき様っ!!」
っと声をかける
「流石みさき様っ!シャボン玉も美しく輝いてますわ!パレードが楽しみですわねっ!」
ライラさんは満面の笑みで私を見つめる
「あ。ありがとうございます?」
私は、ただシャボン玉を吹いているだけなんだけど、そんなに褒められるものなのか?と、疑問を返した
「そろそろ十分な量になりそうですわ」
ライラさんがようやくストップをかけてくれた
「それでは、お支度をなさいませんと。下でアルバ様とメリナ様がご準備されてますわ」
そう言って、私を2人の元に行くように促した
「分かりました。ありがとうございます」
私は、言われるままに塔を下った