表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
134/174

134.門

ラディアさんの転移魔法で宮廷の門に到着すると、ロイさんと、フェンさんが待ち構えていた


なんか、厳格な雰囲気が緊張する……


辺りを見渡してもあまり人の気配は感じられなかった


「人払いをしてございます」

私がキョロキョロしているのを見て、ロイさんが説明してくれた


すると、魔法陣が現れ、その光の中からカイリ殿下とトキ殿下が現れた


「おまたせ」

トキ殿下はヒラヒラと手を振ってみんなに到着を告げた


きっと、この大きな門を通ると、空気が変わる……

私はこれから進む門を見上げた

確かその先に石畳の道を通り抜けると、扉が……あって……


「ハァ……ハァ……」


思い出される記憶に体が反応してしまう


苦しい……


すると、カイリ殿下が、飴玉の包みを取り出した


魔法が与えられた飴玉を私の口元にあてがう


「飲み込めるか?」

そう言って私の体を支えると、飴玉を口に押し込んだ


飴玉は口の中でトロっと溶けて、間接的に与えられる魔力の甘い刺激が全身を覆った

カイリ殿下は、私の呼吸が整うのを背中を撫でながら待ってくれる


「すまない。やはりあまり良い場所では無いな。人が居なくても、思念が強すぎる」

カイリ殿下は苦々しい顔をして私を見る


「大丈夫です……ありがとう……ございます」


私が行きたいと言い出したんだ

進まなければ何も始まらない


「みさき。体調が悪くなったらすぐに言って欲しい」

トキ殿下は心配そうにこちらを見つめた


私が頷くと、トキ殿下が手を差し出してくる

「手を取ってくれるかい?」


その手を握って、門の方を見据えると、

宮廷の正門は、無機質にこちらを待ち構えていた

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ